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平成11年第3回定例会(第4日) 名簿 1999-06-25
平成11年第3回定例会(第4日) 本文 1999-06-25

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  1. 春日市議会 1999-06-25
    平成11年第3回定例会(第4日) 本文 1999-06-25


    取得元: 春日市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-05
    1:                 開議 午前9時58分                ──── ― ──── ― ──── ◯議長(北田 織君) おはようございます。  全員出席であります。  ただいまから本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしております議事議事日程第4号のとおりであります。                ──── ― ──── ― ────  ┌─────────┐  │日程第1 一般質問│  └─────────┘ 2: ◯議長(北田 織君) 日程第1、昨日に引き続き一般質問をお受けいたします。  14番、古賀恭子議員。 3: ◯14番(古賀恭子君)〔登壇〕 おはようございます。新政クラブ、14番、古賀恭子でございます。  通告に従いまして一般質問をさせていただきます。  まず、教育行政についてお尋ねいたします。  さきに述べられました市長の施政方針の中に、教育ボランティアを組織し、学校の教育活動を支援することについてとありましたが、このことについてお尋ねいたします。  地域の中の教育力を学校教育に反映するために、人材ボランティア支援体制づくりを検討されるということでしたが、どのような内容をお考えでしょうか。  現在、市内小・中学校で手芸や木工にすぐれた方や竹トンボづくりなどの竹細工の技術を持った方、地域の老人会の方々、伝統芸能の器楽の演奏、環境をテーマに活動をしているボランティアグループなど、さまざまな方への呼びかけを、学校側からの要請があってゲストティーチャーとして出向かれていますが、これもすべての小・中学校が行っているわけではなく、偏った情報により、例えば転勤された先生の情報だとか、知り合いの先生同士の情報だとかです。このような学校側の情報不足が計画性のない要請になっているのではないでしょうか。もっと学校に対して一貫した情報を出すべきではないでしょうか。  これまで予算もないところで行われていましたが、ありがたいことに今年度は小・中学校ごとにわずかではありますが予算をつけていただいてます。だからこそ豊富な人材リストが必要ではないでしょうか。例えば、まずリストをつくるために市民一般にゲストティーチャーを公募し、得意の分野に自薦他薦にでもよいから登録します。人材の内容も日本古来の伝統文化の指導者から花壇の栽培を得意とする方々など、多種多様な指導者が登録してこられるでしょう。それを学校に配付します。カリキュラムは各学校でそのリストを参考に独自の組み方をされればいいわけで、学校に任せればいいのです。先生方も情報があれば安心して選択できるのではないでしょうか。この分野にはNPOが入ってくる可能性があります。部活の指導やクラブ活動の指導者も部外に求められる時代がもうそこに来ています。NPOの育成についてはいずれお尋ねするといたしまして、今回は地域の人材を生かした教育行政についてお答えください。  次に、空き教室についてお尋ねいたします。
     春日市にも都市化現象が出てき始めたようで、これからもその数はふえてくるでしょう。そこで、空き教室の利用法の提案ですが、PTAの行事としてバザーをされている学校がありますが、常時ガレージセール会場に提供するとか、障害者の工作所にするとか、託老所にするとか、文部省が厚生省と、また自治省と手を結ぶ垣根を取り払う時代が来たと思います。地方自治だからこそできることがあると思います。特色ある利用法に耳をかしていただきたいと思います。このことについてお答えください。  1回目の質問を終わります。 4: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 5: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 ただいまの古賀議員の教育行政についての御質問は、教育長より答弁をいたしますので、よろしくお願いいたします。 6: ◯議長(北田 織君) 河鍋教育長。 7: ◯教育長(河鍋好一君)〔登壇〕 地域と教育の場をつなぐ役割を持つゲストティーチャーの扱いについて御質問にお答えいたします。  開かれた学校づくりの推進を図るには、家庭や地域社会に対して積極的に働きかけを行い、家庭や地域社会とともに子供たちを育てていくという視点に立った学校運営を行うことが重要であると考えております。学校がその教育活動を展開するに当たっては、もっと地域の教育力を生かしたり、家庭や地域社会の支援を受けることが必要であります。本市におきましても、例えば地域の人々を非常勤講師として採用したり、保護者やスポーツ指導者伝承文化継承者、企業等の専門家などを学校ゲストティーチャーとして御協力をいただいております。このため人材リストの作成につきましては、学校教育現場でのゲストティーチャーの活用だけにとどまらず、市長部局とも連携を行い、地域づくり課で既に作成しております総合人材リストに登録を行うことによって、情報提供、派遣、団体とのネットワークの形成など地域社会での活動に関する幅広い連絡、調整、企画機能が一層充実されるものと考えております。  次に、空き教室の利用法についてでありますが、近年の児童・生徒数の減少は、特に都市部を中心に余裕教室を生じさせる要因となっております。一方、学校を取り巻く環境の変化に対応して、学校の生涯学習機関としての機能の充実、強化、生涯学習活動の積極的な支援が求められております。これらに対応するための方策として、余裕教室の活用を図る計画策定が必要になっております。本市におきましても、将来的な児童・生徒数の予測に基づき活用を図るべき余裕教室を把握し、学習、生活、管理スペース等、学校施設としての利用を図り、これらが十分である場合には社会教育施設や地域活動の場等として積極的に活用していきたいと考えております。 8: ◯議長(北田 織君) 14番、古賀恭子議員。 9: ◯14番(古賀恭子君)〔起立〕 今、市長の公約の中にと、市長からもう少しお答えがあるかと思いましたが、残念ですが教育長の御答弁に対して再質問をさせていただきます。  地域社会に対して積極的に働きかけて地域の教育力を生かしたい、その必要を考えられるということでしたが、その方法のゲストティーチャーの獲得方法をお尋ねしたわけですが、そのお答えは今なかったような気がします。  非常勤講師のことをお話しされておりましたが、非常勤講師の採用は、これは県費補助で行われてますので、これは横に置いといてください。  総合人材リストが市長部局にあって、それに登録することによってとおっしゃっておりますが、今現在ゲストティーチャーとして協力されている方々は決してそのリストで採用されたわけではございません。学校側が求めてられるのは、もっと身近な地域の方々の情報が必要なんです。昨年ある小学校で地域の老人会の方々が、まきで御飯を炊く指導に行かれました。その出会いをきっかけに朝夕のあいさつを子供たちがするようになったということで、お年寄りの方が非常に喜んでいらっしゃいます。そういう思わぬ出会いも生まれてきてるわけです。核家族の家庭がほとんどの今の現状ですから、このような出会いが大事にされたいと思いますし、これこそ地域の教育力だと思いますが、いかがでしょうか。  リストは団体登録でも個人登録でも結構かと思います。早急に取りかかっていただけるかどうかを再度お答えください。  それと空き教室についてですが、当面北小学校が空き教室ができると思いますので、まずPTAの方に相談をしていただきたい。そして、その活用方法をPTAの方に御相談をいただければと思います。 10: ◯議長(北田 織君) 柴田教育部長。 11: ◯教育部長(柴田利行君)〔登壇〕 再質問の学校専用の人材リストを用意したらどうかという内容の御質問でございますが、十分にそういった、学校がいつでも自由に使える、そういうことで地域の人材の活用の一環としては必要だろうという気はいたします。しかしながら、今申し上げましたように、学校だけに限らず、いろんな人材を春日市は必要としております、生涯学習に向けても。したがいまして、その中で総合人材リスト、これも必要だろうという気がします。そこで、学校とどう連携できるか、これから研究さしていただきたいと思いますが、やはり学校は学校なりの主体性を持った特色ある学校づくりをします。したがいまして、地域の人材を学校が判断し決めていくこともまた必要だろうという気がします。したがいまして、いろんな活用方法があるだろうという気がします。したがいまして、学校長とも十分協議しながら人材のあり方、活用の仕方の方法、こういったものを研究さしていただきたいと思っております。  それから、空き教室の件でございますが、春日市の場合は御案内のとおり、いまだに児童増が続いております。と申しますのは、人口増がまだまだ、開発等に伴いまして人口動態は社会増の部分が相当ございまして、日の出小学校にしかり、また春日北中の新設もしかりでございますが、そういう児童・生徒の伸び、こういったものがまだまだ見通せない不透明なものがございますんで、実態としましては北中に分離しました母体校、春日中は少し余裕を持っております。そして、日の出小の分離の母体校、北小、これは少し、やっぱりおっしゃるとおりだろうという気がいたします。  その中で、私どもの春日市が学校教育の施設整備を進めてきました背景というのは、やはり普通教室を主体に進めてきました。したがいまして、特別教室等の不足が十分考えられてきたわけでございます。したがいまして、今余裕教室という指摘があるようでございますが、決して諸管理室とか、特別教室、こういったものに転用する余裕が今ようやく生まれたということで、余裕という言葉が空き教室の、いわゆるほこりをかぶるような教室ではないということです。したがいまして、活用を十分にやれる普通教室でございますので、学校教育上の展開、例えば小学校であってはランチルーム等がございませんし、またPTA会室もございませんとか、そういったいろんな形で特別活動としての教室の転用がメジロ押しの状況でございますんで、今おっしゃったように本当の開かれた学校にするには、もうしばらく時間が欲しいなと。したがいまして、余裕教室というのはもう普通教室とか、子供たちの活動のため教室として転用できんような時代が来たとき本当の余裕教室だろうという気がいたしますんで、しばらく時間をいただきたいというように思っております。  以上でございます。 12: ◯議長(北田 織君) 14番、古賀恭子議員。 13: ◯14番(古賀恭子君)〔起立〕 以前、総合人材バンクをつくってほしいというのは私が確かに一般質問でお願いして、教育委員会の方には既にできております。総合的に市長部局にもということで、やっとそれがこぎつけたと。その点では結構かと思いますが、各学校、地域の中にどういう人材がいるかという、そういうのをそれぞれの校区の中で、一般公募をして登録をしてくださいとお願いしてるわけで、その総合人材登録と重ねて使う必要はないと思います。人材は、これはたしか南区かなんかだったと思いますが、子供たち人材マップをつくったというニュースもありました。地域の中にどれだけの能力を持った方がおられるかということを子供たちが把握する、人材登録のリストをもとにマップをつくるというのも一つの子供たちが地域を知る、地域とのつながりをつくるということでの意味合いもあるかと思いますので、ぜひこの人材リストというのは今後考えていただきたい。学校の先生たちからも、なかなか自分たちで見つけ出すというのは、非常に時間がかかるし大変だということが学校の先生の方からも希望として出ておりますので、ぜひそれはお願いしたいと思います。  それと空き教室なんですが、これはPTAが、今PTA室もないとおっしゃっておりましたが、PTAの方からの要望です。PTAのお母さんたちがやはり学校に行って、自分たちで活動できるお部屋もなかなかないし、バザーのときなんか、あっちにお願い、こっちにお願いしてお部屋を駆けずり回りながら準備を、その日まで確保するんですよということもありましたので、ぜひその活用方法はPTAの方に御相談をいただきたいと思います。 14: ◯議長(北田 織君) 答弁はいいですか。                 (「はい」と発言する者あり)  19番、白水政昭議員。 15: ◯19番(白水政昭君)〔登壇〕 皆さんおはようございます。  19番、市民21の白水政昭でございます。  さきに通告しております第1点目として、市内公共施設循環コミュニティバスの運行について、第2点目として保育所の新設について、以上2項目を市長にお伺いいたします。  本市も昭和47年市政施行以来27年を経過し、人口も10万人を超え、福岡市のベッドタウンとして、また10年度末をもちまして下水道工事も100%完成いたしております。豊かな住みよい町として発展しております。また、10年度より都市計画マスタープランを作成、21世紀の都市づくりの方向性を想像、ビジョン型都市計画の視点から見据え、平成11年の完了を目指しワークショップ方式を採用、市内を4地区に分けて市民参加による都市計画マスタープランを作成し、平成13年度より第4次総合計画に向けて着々と進んでいるものと確信いたしております。  このマスタープランが絵にかいたもちにならないよう、21世紀の向けたゆとりや潤い、そして楽しさ、優しさを備えた豊かなまちづくり、そして井上市長さんが今回の選挙期間中、多くの市民に訴えてこられてました「市民がまんなか、感性充実都市・春日」を目指し、21世紀へつなぐ5つのビジョンを上げられ、「ともにつくる、見える市政」をスローガンに、より多くの市民の共感を得て、また激しい選挙戦を勝ち取り、井上市長が誕生いたしたわけでございます。また、施政方針で所信を述べられました5つのビジョンを基礎に、人に優しく、またまちに優しく、あしたの春日のまちづくりに確固たる信念と情熱を傾けた市政運営に頑張っていただきたいと念願いたしておる次第でございます。  そこで、第1点目の市内公共施設コミュニティバス運行について、市長のお考えをお伺いいたします。  市内循環バス導入については、昨日同僚の舩越議員の質問にも答えられ、私の質問と重複する点もあるかと思いますが、よろしく御回答のほどお願いいたします。  市長は選挙期間中、春日市には立派な公共施設があり、市民の皆様が大いに活用していただき、そのためにも公共施設を重点に、また市民の足としてコミュニティバスの運行の実現に多くの市民の皆様と対話されております。また、市長の施政方針の中でも、市内循環バスの実現について検討を重ね、導入に向けて努力する旨の決意を述べられております。  市長も御存じとは思いますが、平成4年11月、この市庁舎の移転に伴い市役所循環バスが運行されてまいりましたが、年間多額の経費を要する上、利用者が少ないということで、平成5年12月の定例会でやむなく廃止されております。その原因を調査しますと、市役所循環バスが導入された当時は、市民の方々が大いに喜ばれましたが、残念なことには利用しましてもその市役所循環バスが千歳町の入り口のバス停でとまり、市役所には乗り入れなかったというのも大きな一つの原因ではないかとも考えられます。  その後、今後は市内公共施設及び主要駅を結ぶ公共施設循環バスの開設を目指し、前期より交通体系調査特別委員会では、長時間にわたり論議が行われてまいりました。なお、前期の委員会では、先進地への視察、数多くの資料等が収集され、本市役所を中心に2つのルートに分けて試走もなされ、その結果報告も出されております。平成9年9月定例会にて当時の中村委員長より市内循環バスに関するまとめも報告がなされ、9月10日付をもちまして市長あてに各資料を添付の上、答申もなされております。また、本年3月の定例会においても交通体系調査特別委員会としても、バス路線の充実については、市内循環バスの導入が必要との結論に至った経過や、執行部に対してもバスルート案の提言も行ってあります。現在、実施されております都市計画コミュニティワークショプの語らいの中でも、バス路線の不便、また保育所の不足等が多く取り上げられております。  去る6月12日付西日本新聞の記事によりますと、「過疎地のバスが消える」と大きな活字で報道されておりました。現状でもバス路線の不便さを痛感しておりますのに、近い将来、本市にも何らかの影響も考えられると思います。  なお、市長の所信表明でも市内循環バスの実現について述べられましたが、いま一度市長のお考えと、前期より交通体系調査特別委員会の結論を執行部に提言いたしてありますので、その後の進捗状況について所管の部長より説明をお願いいたします。  次に、第2点目の子育て支援の一環として保育所の新設についてお伺いいたします。  子育て支援については、本年4月1日より新規事業として言葉の教室、育児ヘルプ推進事業子育て支援短期事業、保育所の時間延長など実施されておりますが、特に保育所の時間延長については関係者から大いに大変喜ばれております。現在、市内には公営が5施設、公設民営が2施設、民設民営が2施設、合計9施設の保育所で定員が約1,000名の保育児の方が入所されておりますが、本年4月1日現在で約130名の児童の方が入所できず待機されておられるのが現状です。これは年度当初の受け付け時点で既に1カ所新設してもまだ足りない状態ではないかと思います。  厚生省は、平成10年4月1日現在のデータをもとに全国子育てマップを公表しましたが、全国で約4万人の児童が保育園に入れず、ゼロ歳児は入園児童数に対する約11%と低年齢児ほど施設の整備がおくれているのが裏づけられております。前期の厚生委員会には保育所の新設を県に申請したが認可がおりなかったとも聞いております。市長の所信表明の中で、保育所や子育て支援センターの充実についても述べられております。政府の規制緩和策として、また雇用促進規制緩和の原案としても保育所の設置認可に前向きに検討中とも新聞報道なされております。原案としては、民間法人の参入を認める方向、駅前保育所施設等の施設基準の緩和を図るとともに、子育てを終えた主婦の方を対象に保育士補等の創設も検討中のことも報道されております。  少子化は社会に深刻な影響を与えており、政府は雇用中心の第1次補正、総額5,000億円規模の予算案の編成作業に着手し、国会の早期成立を目指しております。主な内訳では、特別交付金を使う市町村の少子化対策事業が2,000億円、民間への業務委託を進める都道府県ごとに新設する緊急地方雇用創出特別金が残り3,000億円の大半を占める見込みだそうです。また、本年4月1日より男女雇用機会均等法整備法が施行され、今後ますます女性の社会進出の増加を背景に、保育サービスの要望は高まるばかりでございます。  いろんな観点より述べさしていただきましたが、今後の子育て支援について、当初予算に明示してある育児ヘルプ推進事業の具体的な考えと、なお保育所の新設については昨日同僚議員からの質問にも答弁されており重複するところもあると思いますが、市長のお考えを再度お聞かせいただきたいと思います。  以上で第1回目の質問を終わります。 16: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 17: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 白水議員の御質問にお答えいたします。  まず、1点目の市内公共施設循環バス、いわゆるコミュニティバスについてであります。私は今回の選挙期間中、市政に対する市民の皆さんのニーズの把握に努めてまいりましたが、その中で特にコミュニティバスの必要性を痛感し、選挙公約に掲げてきたところでございます。この公約につきましては、できるだけ早期に実現したい所存でございますが、本年4月9日に出された運輸政策審議会自動車交通部会の答申のとおり、乗り合いバス事業のあり方は今過渡期にあります。その内容につきましては、昨日の御質問への回答でも触れさしていただいたところでございます。したがいまして、この規制緩和の効果を最大限に活用し、市の財政負担をできるだけ軽減することも一方では私に課せられた課題であると認識いたしております。創意工夫をしながら本市の財政負担をできるだけ抑制する方向で、実現に向けて鋭意努力してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきますようお願い申し上げます。  2点目の交通体系調査特別委員会より市内循環バスに関する調査結果の報告を受けた後の進捗状況につきましては、都市整備部長に答弁いたさせます。  次に、育児ヘルプ推進事業の現在までの取り組みについてお答えいたします。  本事業は、県の単独補助事業でありまして、既存の保育サービスでは応じ切れない保育ニーズにこたえ、安心して子供を産み育てることができる環境づくりの一層の促進を図ることを目的に実施するものであります。また、類似事業といたしましては、労働省所管の国・県補助事業であります仕事と育児両立支援特別援助事業、いわゆるファミリーサポートセンター事業というものがあります。  本年度に入り今日まで実施に向けての具体的な詰めを行ってきたわけでありますが、実はその中で本事業と類似事業である、いわゆるふれあいサポートセンター事業との比較検討が再度必要ではないか、場合によっては転換も念頭に置いて検討すべきではないかということになり、現在国及び県とも協議をしながら、さらにその情報収集を行っているところであります。と申しますのは、いわゆるファミリーサポートセンター事業について、以前私どもが調査した時点では対象児童を働いている家庭の子供に限っていたものが緩和され、運用次第で育児ヘルプ推進事業とほぼ同じ条件でできることが明らかになったからであります。いずれの事業がより本市になじむのか、また継続性、安定性はどうなのかなど、さらに慎重に検討を加え、速やかに結論を出したいと考えております。  次に、保育所新設についてお答えします。  全国的には出生率の低下に伴い児童数の少子化が進行していますが、本市では人口増や就労者の増等の影響もあって、保育を希望する市民需要はここ数年増大化の傾向にあります。このように増加する保育所入所待機児童の解消緩和を図るため、平成9年度に白水保育所の増築、さらには平成10年度に春日原保育所の増築を実施し、合計30名の定員増を図ってまいりました。しかしながら、既設保育所の増築では根本的な待機者解消を図ることができないことから、平成10年度に民設民営による保育所の新設を計画し、福岡県に対して国庫補助対象協議の申達を行ったところであります。残念ながら不採択となりましたが、昨年度に引き続き再度、平成12年度の施設整備国庫補助採択に向けて申達を行い、その具現化に向けて積極的な対応を図ってまいるところであります。  以上でございます。 18: ◯議長(北田 織君) 笹田都市整備部長。 19: ◯都市整備部長(笹田祐伸君)〔登壇〕 白水議員、御質問の交通体系調査特別委員会市内循環バスに関する調査結果の報告を受けた後の進捗状況につきまして、回答をさせていただきます。  平成9年9月に交通体系調査特別委員会の報告を受けました後、まず北部九州で事業展開をしておりますバス事業者5社に参入の可否についてアンケート調査を行いました。この結果は、予想どおりとも申しますか、現行の法規制の下では実質的に参入可能な事業者は1社のみでございました。  そこで、事業者に対しまして特別委員会の調査結果どおり運行した場合の採算性、課題等について専門的視野からの検討を依頼したところでございます。その報告によりますと、第1に運行目的が手厚いだけに運行ルートが遠回りになり、ひいては運行便数が非常に少なくなることから、利用者が見込みがたいこと、第2に既存バス路線との競合区間が多く、双方にとって効率が悪いこと、第3に南側ルートについては1周するのに約1時間かかり、千歳踏切等の渋滞などにより定時性に不安があること、この3つが課題となっております。これらの課題につきましては、客観的評価として十分に踏まえる必要があろうかと考えております。  今後、コミュニティバスの導入に際しましては、規制緩和の動向を見きわめるのはもちろん、特別委員会の調査結果の内容を最大限に尊重するとともに、ワークショップ等の市民参加の機会を積極的に設け、市民の意向を十分に反映しながら市民の利便性の向上を最優先としたルート等の設定を検討していきたいと考えております。また、事業者からコミュニティバスも含め、バス路線のあり方について総合的に検討する場を定期的に設けたいとの意向もございますので、法改正までの間、鋭意研究してまいりたいと考えております。  以上で答弁終わります。 20: ◯議長(北田 織君) 19番、白水政昭議員。 21: ◯19番(白水政昭君)〔起立〕 19番、市民21の白水政昭です。  再質問をさせていただきます。  まず最初に、市内公共施設循環バス運行についてでありますが、市長の答弁でも「今回の選挙中、特にコミュニティバスの必要性を痛感し、選挙公約に上げてきたところでございます」と答弁されております。昨日の舩越議員の質問の中でのお答えを聞きますと、「規制緩和を十分に見据えた上、また法改正を踏まえ、市民の利便性、民間とも連携をしながら」と述べられておられます。私の質問に対しても規制緩和の効果を最大限に活用し、市の財政負担をできるだけ軽減し、鋭意努力する旨述べられておられます。市の財政負担をできるだけ抑制することはもちろんのことですが、この循環バスが市役所を中心に市内公共施設利用者、通勤通学の交通手段として利用されれば、経費のランニングコストだけではなく、経済効果としてもかなりの期待ができるのではないかとも思います。市民サービスの面より平成13年の規制緩和を待つまでもなく早急にプロジェクトチームをつくり、検討すべきと思いますが、市長のお考えをもう一度お願いいたします。  次に、都市整備部長にお伺いいたします。  交通体系調査特別委員会の提言についての進捗状況について回答をいただきましたが、バス事業者5社に参入の可否について可能な業者は1社のみで検討を依頼したと、余りよい回答ではなかったとも報告がありました。前期より長時間かけての交通体系調査特別委員会の提言について、業者に依頼し、3点が課題となったとの報告を受け、それ以外には、執行部として研究、検討についてはなかったのでしょうか。  身近な隣の大野城市、太宰府市、また嘉穂町等視察研究をされたかどうか、あわせて御回答お願いします。  私の調査によりますと、大野城市では平成5年12月より部内で検討し、平成6年には西鉄と協議に入り、平成8年7月27日大野城まどかピアのオープンにあわせて、その平成8年7月1日より大野城市を中心に市内循環バス「まどかちゃん号」が2往復運行されております。また、経費負担については、年間を通じて西鉄で計算し、赤字の75%を大野城市で負担しているとのことでございます。大野城市での負担額は年間約900万円だそうでございます。  また、太宰府市では武蔵野市を参考に、平成10年4月より15往復30便運行されており、平成11年5月までに利用者は約16万5,000人、収支運行経費として6,000万円、運賃収入として2,100万円、赤字額が3,900万円でございますが、これは一般会計より補てんいたしております。ちなみに本年度は運行バスの補助金として2,800万円が予算化されており、現在1日の平均利用者は360人となっております。また、70歳以上の高齢者や心身障害者には運賃が半額となる利用券も市役所で発行してあります。担当者のお話をお伺いしますと、市民の足としての経済効果についても大きいとのお話でございました。  市長の施政方針の述べられておられます5つの柱でもあります「市民がまんなか、感性充実都市・春日」を目指して21世紀のまちづくりのためにも、早急に平成13年度の規制緩和の検討ではなく実現を希望いたします。  なお、大野城市、太宰府市の例を挙げましたが、もう一度お考えをお聞かせ願いたいと思います。  次に、第2点目の質問に入ります。  2点目の保育所の新設については、昨日の同僚議員への質問に対し、民設民営の方向で検討する旨述べられておられます。本市の行政改革実施計画の推進項目として、保育所運営の民間委託1カ所、13年度目標に上げておられまして、民設民営での新設については私も同感でございます。1回目の質問で申し上げましたが、本年4月1日現在で約130名の児童が入所できず待機されておられるのが現状でございます。平成9年には白水保育所の増築、さらに10年度には春日原保育所の増築で、合計30名の定員増を図ったとの答弁もあり、新設については時間もかかると思いますので、増築できる保育所があれば逐次増員増をお願いいたしたいと思います。  なお、九施設の保育所で公営の施設、公設民営、民設民営の場所の各保育所の入所状況をお聞かせいただきたいと思います。  また、きょうの西日本新聞の朝刊に、来月30日に開業のJR南福岡駅の駅ビルに民間保育所の新設の記事も出ております。乳幼児五、六十人を預かることができ、1カ月単位の保育のほか一時預かりもあるようでございます。  なお、同僚議員の質問にもありましたが、春日市全体の保育所の位置を考えますと、西南地区が空白地帯でありますので、保育所新設についてはぜひとも西南地区を考慮の上、御検討お願いいたしたいと思います。  次に、育児ヘルプ推進事業について、既存の保育サービスに応じ切れない保育ニーズにこたえ、子供を産み育てる環境づくりを図る旨答弁いただきましたが、労働省所管ファミリーサポートセンター事業が有利との判断から実施に向けての協議に入りたいとのことですので、その有利さ、保育ヘルプ推進事業とファミリーサポートセンターとの有利さの違いをお聞かせいただきたいと思います。  以上で第2回目の質問を終わります。どうぞよろしくお願いします。 22: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 23: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 再質問にお答えいたします。  いわゆるコミュニティバス導入は、規制緩和を待つことなく早急にプロジェクトチームをつくり検討すべきではないかとのことでございます。ただいまも答弁いたしましたように、この件につきましては事業者からも定例の研究会を催したいとのことでございますので、事業者及び市の関係所管とで協議の場を設け、調査研究を重ねながら規制緩和後にできるだけ早い時期の導入を期してまいりますので、御理解をいただきますようによろしくお願い申し上げます。  また、他の再質問につきましては、それぞれ所管部長より答弁をいたさせます。 24: ◯議長(北田 織君) 笹田都市整備部長。 25: ◯都市整備部長(笹田祐伸君)〔登壇〕 白水議員さんの再質問にお答えいたします。  ほかに研究検討しているものはないのかというような御質問、他団体の事例について研究していないかということでございます。  これまでに既に業者の協力を得ながら既存路線バスの分離、分担等の効果、効率的なルートのあり方を研究しております。また、現在4地区の、先ほど答弁をさしていただきましたけどコミュニティワークショップ、地域ごとにワークショップをしておりますけども、その中で御意見をいただいておるところでございます。  また、他団体の事例といたしましては、身近な太宰府市、これに宗像市、そのほかにも遠くではございますが、金沢市等の事例も研究をしておるところでございます。  今後も、市長も答弁いたしましたとおりプロジェクトをつくりまして研究、検討を重ねながら、規制緩和直後の早い時期におきまして、これを導入できるよう努力してまいりたいというふうに考えているとこでございます。よろしくお願いします。 26: ◯議長(北田 織君) 河鍋健康福祉部長。 27: ◯健康福祉部長(河鍋辰紀君)〔登壇〕 白水議員さんの再質問にお答えいたします。  まず、保育所の定員枠の拡大につきましては、昨日市長が答弁いたしましたように、西南部地域に民設民営によります新設に全力を尽くしてまいりたいと思っております。  次に、九施設の保育所の状況についてでございますが、まず公設公営が5カ所、これは定員470名に対しまして入所513、公設民営2カ所、同じく190人の定員に対しまして194人、民設民営2カ所、定員340人に対しまして347名、合計定員1,000人に対しまして、入所1,054人でございます。  なお、それぞれの保育所につきましては、岡本にあります岡本保育所、これは公設公営でございます。次に、春日原北町の春日原保育所、これも公設公営でございます。昇町にあります昇町保育所、これも公設公営でございます。同じく大和町にあります大和保育所、公設公営でございます。須玖保育所、これは須玖北にあります須玖保育所、これも公設公営でございます。次に、公設民営の2カ所につきましては、光町にあります春日東保育所、公設民営のもう一つは、下白水南にあります白水保育所でございます。それから、民設民営の2カ所は、昇町6丁目にあります春日中央保育園、それから桜ケ丘4丁目にあります若竹保育園でございます。  次に、育児ヘルプ推進事業とファミリーサポート事業の違いと申しましょうか、財政面なり、あるいは継続面での違いについて申し述べさしていただきます。  まず、育児ヘルプ推進事業、これは県の事業でございまして、これの補助金につきましては、100万円の限度といたしまして3年間でございます。ところが、仕事と育児両立支援特別事業、いわゆるファミリーサポート事業につきましては、これは労働省でございまして、2分の1の補助、限度は2,000万円でございます。  なお、県につきましては、4分の1の100万円を限度としてございます。したがいまして、先ほど申しましたように、継続性は県は3年で打ち切りでございます。ところが、このファミリーサポートにつきましては継続性がある補助金で、また高額でもあるわけでございます。したがいまして、先ほど市長が申しましたように、いずれの事業がよいか、本市になじむかという形で現在これの検討に入っておるところでございます。  なお、来月にはこれが説明にも職員を参加させたいと思っております。  以上でございます。 28: ◯議長(北田 織君) 19番、白水政昭議員。 29: ◯19番(白水政昭君)〔起立〕 19番、白水政昭でございます。
     今、市長及びに執行部の方からいろんな前向きな答弁をいただきましたので、要望としてお聞きいただきたいと思います。  今、交通体系の循環バスについても、もう少し早く13年の規制緩和を待たずに何とかやっていただきたいということを希望いたしたいんでございますが、いろいろ財政事情、その他いろんな面もあると思いますので、できるだけ早い機会に市長の勇気ある決断をもって何とか早く実施をしていただきたい。それから、執行部の方にもよろしくお願いいたします。  それから、保育所の設置につきましては、私が希望しております今空白帯になっております西南地区にも何とか考えたいという答弁をいただきましたので、できるだけ早い機会に保育所の新設を要望いたしまして、私の質問を終わらさしていただきます。  以上、どうもありがとうございました。 30: ◯議長(北田 織君) 10番、塚本良治議員。 31: ◯10番(塚本良治君)〔登壇〕 おはようございます。  10番、自由連合の塚本良治でございます。  市議会に初当選さしていただき、初めての登壇なので少々緊張しておりますが、福祉、医療、介護保険に全力投球をスローガンに当選さしていただきましたので、記念すべき第1回の一般質問は介護保険制度について質問さしていただきます。  さて、この15年余り日本の高齢社会のあり方がさまざまに議論されてまいりました。2025年には高齢者数のピークを迎え、高齢者人口が3,312万人になります。そしてさらに、2050年には高齢化率のピークを迎え、32.3%になり、実に3人に1人が高齢者になるわけでございます。その後、高齢化率は徐々に低下するものの2100年の高齢化率は28.8%と推定されております。実に百余年にわたる高齢社会が続くことになるわけです。このように目前に迫ってきた新しい世紀、21世紀は高齢者の世紀と言っても過言ではありません。とりわけ日本社会はこの20世紀中につくり上げてきた。その中でも後半のこの50年間につくり上げてきた社会構造そのものを根底から転換させなければならないような、そのような気がいたします。  現在、議論されている経済構造改革や行政改革、さらには地方分権など21世紀に向けたそうした社会構造の改革をする試みであるのではないかと思います。その中に、医療革命や介護保険制度をめぐる議論もその中にあるような気が私はいたします。そうした中、時代の申し子であるこの介護保険制度が待ったなしの準備で我が春日市でも始まっているわけでございますが、さきの市長の施政方針演説の中では、「平成12年4月からスタートいたします介護保険制度につきましては、現在準備を進めているところであります。この制度は、議員、市民の皆さんの深い御理解、御協力並びに関係機関及び団体との十分な連携が必要であり、実施に向けて万全を期してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします」と述べられるだけにとどめられておられます。先行き不透明なのはわかりますが、保険料を支払う市民にとって不安感や期待感が一番の関心事であるこの介護保険制度の問題だと私は思います。  そこで、介護保険制度に対して市長自身どのように取り組まれるのか、次の3点についてお尋ね申し上げます。  1点目は、施設介護のための基盤整備状況についてでございます。現在の状況と、また今後の見通し等、教えていただきたいと思います。  2点目は、在宅介護のための人材の確保及び人材の質の問題に対してどのようにされるのか、また将来的にどのように考えられておられるのか質問いたします。  3点目は、このたび春日市に設置することになるであろう筑紫地区介護認定審査会のことについてでございます。春日市としてのメンバー構成、委員の決め方、また委員会の方に対しての報酬、費用弁償の額などについてお尋ねしたいと思います。  以上、3点、御回答よろしくお願いいたします。 32: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 33: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 塚本議員の御質問にお答えします。  春日市の基盤整備に関する要介護者数は全高齢者の約15%、1,500人程度が見込まれ、その中で施設整備の対象者といたしましては約400人ほどではないかと推測されます。こうした状況の中で、第1点目の施設介護の基盤整備の現状と今後の見通しについての質問でありますが、市内における介護老人福祉施設、つまり現行の特別養護老人ホームにつきましては、社会福祉法人による50床のホーム整備が進行中であります。また、介護老人保健施設につきましても、特別養護老人ホームとは別の社会福祉法人による整備が予定され、国の内示待ちの状況にあります。  なお、そのベッド数につきましては、80床の予定であります。また、筑紫地区内の療養型病床群といたしましては、平成10年度現在、県の整備目標を上回る約690床が確保されている状況であります。  以上の状況と県が設定している本市を含めた施設配置圏域での介護老人福祉施設等の状況を考えますと、介護施設については充足していると判断されます。  次に、在宅介護のための人材確保等の現状及び将来についての御質問でありますが、現在介護保険法による居宅介護支援事業者等の予定者に対し、指定要件等についての説明会を県が開催している状況であります。これにより指定事業者等の正式な申請が7月1日から県で受け付けされることになります。  人材確保及び人材の質の問題については、基本的に指定事業者等で行うものと認識いたしておりますが、法施行後において運営等に問題があると認められたときには、県にその旨の通知を行い、是正等を求めることになります。本市では、当市をエリアとする事業者に対し、今年度中に独自で事前説明会を開催し、要介護者に有効なサービスが実施できるような研修を予定しております。また、来年4月以降には、介護サービスを利用しておられる方に、定期的に市の介護支援専門員が訪問をし、サービス計画に基づく適切な介護サービスが実施されているかなどの確認をしながら、問題点及び課題の把握等を行ってまいります。また、必要に応じて県と連携を図りながら、指定事業者等の指導、監督に心がけてまいりたいと思っております。  第3点目の、介護認定審査会のメンバー構成、委員の決め方及び報酬等についての御質問でありますが、委員構成につきましては、昨年のモデル事業の結果を踏まえ、福祉系と医療系、施設系と在宅系、身体障害者系と精神障害者系などの職種バランスを考慮した公益法人や公益団体を前提に協議をしているところであります。具体的には、筑紫医師会、県介護福祉士会、県社会福祉士会、県理学療法士会、県看護協会の各代表者及び筑紫地区介護保険所管課長で構成する筑紫地区介護認定審査会準備会において、審査員の確保及び選出方法等について現在協議を行っているところでございます。最終的には、筑紫地区4市1町で協議を行い、筑紫地区介護認定審査会の事務局であります本市において任命手続の事務処理を行ってまいる予定であります。  委員の報酬及び費用弁償の額につきましては、現在、筑紫地区4市1町の担当者レベルで協議させております。と申しますのは、委員の報酬については、地域の実情に応じて地域の判断で決定するように国からの指示があっており、全国一律に定めることはありません。つきましては、今後福岡都市圏における他団体の状況を把握し、委員の人材確保等の視点から報酬及び費用弁償の額を決定してもらいたいと考えております。  以上でございます。 34: ◯議長(北田 織君) 10番、塚本良治議員。 35: ◯10番(塚本良治君)〔起立〕 10番、自由連合の塚本良治でございます。再質問さしていただきます。  市長の明快な答弁で、取り組み方は、国や県と連携を取って適切な介護サービスが実施されるよう努力するということがよくわかりました。そこで、もう少し別の観点から二、三点お伺いさしていただきたいと思います。  今回質問した3点は、すべて保険料を支払う市民の方々が不安に思っておられる、果たしてちゃんとした介護サービスが受けられるかどうか、のことだけに対しての質問でございますが、昨年、前市長が、介護サービスの需要を正確に把握する必要があり、そこで65歳以上の高齢者9,824人について、自立、中間、要支援のいずれかの確認のため、第1次高齢者実態調査を昨年の5月に民生委員さんにお願いして実施した調査結果が、自立の方が8,287名、在宅支援の方が1,197人、施設支援の方が340人とあります。続いて、第2次調査では、1つ、生きがい、健康づくり対策に対する意識調査、2つ目、要介護度及び状態像の把握、並びに介護サービスの利用意向の調査をして、その後集計、分析を行い、実態を把握した上で介護保険事業計画を策定していくとあります。1年前のことですから、今回答弁していただいた数字とほぼ間違いないとは思います。  そこで、1点目の施設介護の答弁で、特別養護老人ホームが50床、老人保健施設が80床できるであろうと。療養型病床分のベッド数が、筑紫地区で690ベッドあるから大丈夫ということですが、果たしてそうでしょうか。春日市の中で、400人もの施設サービスの対象者がおられ、春日市の施設として50床の特別養護老人ホームが1カ所、80床の老人保健施設が1カ所、療養型病床群としましては、春日市においては30ベッドが1カ所ぐらいだとお聞きしております。また、一般病院が、介護保険制度導入に向けてやむを得ず介護力強化病院になる話も聞きますが、それは本来の医療の姿から多少外れ、場当たり的になってきてるかもしれませんが、ともあれ一般市民から見ても、県下5番目に人口の多い春日市が老人施設として50床の特養と80床の老健では少ないという判断があるわけです。当初目標の特別養護老人ホーム100床にぜひこだわっていただきたいと私は思います。そして、この10月にオープンする特別養護老人ホーム「かすがの郷」に、既に30人の待機者がおられるように聞きます。その方々も今大変困っておられ、特別養護老人ホームに対しては一日千秋の思いで、本当に大きな期待をしておられることだろうと思います。その方たちへの対応はどうなるのか、お聞きしたいと思います。  次に、4市1町において、この介護保険を通じて介護認定審査会の名のもとに同じ物差しができ上がるわけですが、各市町村で地域の特徴を生かして、よい意味での競争を期待しております。その上で、我が春日市においても、昔から「福祉の町」と言われたのには、やはり社会福祉協議会の配食制度にあったと思われます。そこで、春日市の特色であるこの制度が、介護保険制度導入によってどうなるのか、また社会福祉協議会との連携はどうなるのか、お伺いしたいと思います。  そして、この介護保険は、関係者の皆さんがよく理解されておられますように、市民の皆様に本当の意味で理解と御協力をしていただかなければならないということです。最終的に、市民参加が介護保険制度のかぎを握っているわけでございます。そのために、市民の方々に対しての広報活動及び勉強会や質問会を多くの時間をかけて実施していかなければならないのですが、残り後9カ月、どのように取り組まれるのか質問して、2回目の質問とさしていただきます。 36: ◯議長(北田 織君) 河鍋健康福祉部長。 37: ◯健康福祉部長(河鍋辰紀君)〔登壇〕 塚本議員の再質問にお答えさしていただきます。  まず、特別養護老人ホームの施設整備につきましては、平成11年度不採択となりました残り特養50床、それとショートステイ10床、本年の5月27日に福岡県へ、平成12年度施設整備申請のため設置法人から事前協議書が提出されたところであり、去る6月14日、これについて市長は県の担当部へ、保育所新設をもあわせ、ぜひ採択していただきますようお願いに行かれたところでございます。いずれにいたしましても、当初目標の整備実現に向けて関係機関に強く要望してまいりたいと考えております。  次に、待機者への対応につきましては、本年10月にオープンを予定いたしております特別養護老人ホーム「かすがの郷」や他の特別養護老人ホームに、できるだけ早く多くの方が入所できるように努力してまいりたいと考えております。  また、高齢者福祉を支えております配食サービスにつきましては、今後も現行の福祉施策としてサービスの提供を行ってまいりたいと考えており、業務を委託しております社会福祉協議会と、さらなる連携を図ってまいりたいと考えております。  以上で終わります。 38: ◯議長(北田 織君) 田中市民部長。 39: ◯市民部長(田中篤司君)〔登壇〕 塚本議員の介護保険制度に関する、市民に対する広報活動及び勉強会等についての再質問にお答えいたします。  このことにつきましては、本年4月17日から、地区説明会を土曜日、日曜日に開催しておるところでございます。7月までを第1回目とし、介護保険制度の概要を説明をし、制度の周知を図っているところでございます。さらに、8月から9月において、第2回目として再度地区を回り、10月からの介護認定申請手続の要領や介護サービスの詳細な説明等を行ってまいります。既に、老人クラブ、女性団体等の各種団体に説明を行っております。今後も、このような要請があれば、積極的に出向きまして説明をしてまいりたいと考えております。  また、全市民の方々にも制度を十分に理解していただくために、月2回発行しております市報にも、毎回、問答形式の「介護保険Q&A」や「地区説明会開催情報」を掲載して、周知を図っているところでございます。  介護保険事業計画の策定及び老人保健福祉計画の見直し作業を関係団体及び市民代表で構成する検討協議会において行っているところでありますが、この協議会において傍聴制度を導入し、傍聴者からアンケートをいただき、協議会に反映させているところでございます。  また、10月には介護保険シンポジウムを開催する予定でございますが、その中で、制度の周知と御意見、御提言等をお願いする考えを持っております。  今後とも、できる限りあらゆる機会をとらえて、議員初め市民の方々の御理解と御協力をいただきながら12年4月の制度の施行に向け万全を期してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  以上で終わります。 40: ◯議長(北田 織君) 10番、塚本良治議員。 41: ◯10番(塚本良治君)〔起立〕 10番、自由連合の塚本良治でございます。再々質問というよりも、私の所感とお願いを最後に述べさしていただいて終わりにしたいと思いますが。  介護保険制度に対しての不安は随分ありますが、朝、昼、晩、夜中と、毎日、毎日介護する方の身も心もくたくたの状態で、悲劇もいろんなところで生まれているのが現状でございます。21世紀に向けて高齢社会を明るく、活力のある福祉社会にするためには、積極的に情報公開と市民参加に努めていただき、市民とともに、よりよい制度にしなければならないということなのだと思います。弱い者いじめの介護保険にしないためにも、担当職員、また議員、その他関係者すべての方が介護に参加し、医療、福祉、行政が連携を取って、春日市を福祉自治体にするために一致団結して頑張っていかなければならないということだろうと思います。  私も、介護保険を中心にこの選挙を戦ってきて初めて当選さしていただいたものですから、どうしてもこれは私の議員生命をかけて最後までやっていきたいということですので、私自身も頑張っていきたいと思いますが。  また最後に、今回テーマを介護保険制度についてさしていただいたのは、私に投票していただいた市民の皆様に、公約どおり医療、福祉、介護保険に頑張っていきますという姿勢のあらわれにしたかったのと、公約というのは当選してからが大事だと思っておりますし、きのうも同僚議員が公約の大切さを訴えられておられました。井上市長におかれましても、市長当選の原動力になった公約の遂行をぜひお願いしまして、私の質問とさしていただきます。ありがとうございました。 42: ◯議長(北田 織君) 3番、藤井俊雄議員。 43: ◯3番(藤井俊雄君)〔登壇〕 おはようございます。3番、藤井俊雄でございます。新人で、初めての登壇ですので多少緊張いたしておりますが、よろしくお願いいたします。  今回は、井上市長の施政方針についてと、警察新設問題についての2点を質問させていただきます。  井上市長は、施政方針の中で、「市民とともにつくる見える市政」をスローガンに、市政の中心には市民がまんなかであり、市の将来を見詰めた責任ある政治を訴えておられました。このことは、行政運営において、政府の推進している地方分権、また私たち住民側から見るところの、本来あるべき姿である住民主権、地域主権型社会をつくる上で基本的理念であり、限られた財源の中で多様化する市民のニーズを具体化されたいという井上市長のお気持ちがあらわれていることに敬意を表します。私たち議員も一生懸命議論を交わしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  今後のさまざまな施策の中で、住民自治を推進し、市民参加型の市政を実現するための具体的なお考えをお伺いしたいと思います。  まず、市民の意見を集約する「春日出前トーク」について、現在での井上市長の思い、回数、方法などをお伺いします。  それから、春日市は、全国に先駆けて情報公開条例を制定しました。以来、現在に至っておりますが、情報公開条例改定の必要性の有無についてもお聞かせいただきたいと思います。  そして、国会ではNPO法案が可決され、全国にも動きが出ている中、本市においてNPOやボランティア組織への対応はどのようになっていくのか、お考えをお聞かせください。  そして、市長の施政方針の2つ目の柱にあります女性の日の設定についての具体的内容などをお聞かせいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、警察署の新設についての質問をさせていただきます。  春日市議会の中で、過去、派出所の問題については、昭和54年12月定例会に一般質問にて村山議員が質問されて以来、合計12回にわたり取り上げられて、現在に至っております。また、この20年間、春日市の人口は6万3,000から10万3,000人と4万人も増加し、筑紫野署管内に年間2万5,000件もの110番の発生件数を数えるに至っております。犯罪発生件数も県下2番目に多い約1万件を数える状況であり、市内の1つの交番の担当する人口は5万2,000人と、県下で最高の数字となっております。人口がほぼ同じである城南区でも4カ所の交番があり、1カ所の交番の担当の人口が2万9,000人ほどと、春日市の半分ぐらいの状況であります。県下で一番数値の低いところは1カ所当たり1,300人というところも存在しますが、もちろん駐在する警察官の人数等の違いがあり、一概には比較できませんが、そういう数字が現実にございます。  春日市内の2つの交番に異常な負担がかかっており、日夜を問わず活動をしておられる両交番の皆様には感謝したいと思いますが、このような状況を打開するために交番を増すことが急務でありますし、近年の犯罪傾向が凶悪化、低年齢化していることは皆さんも御承知のとおりであります。施政方針にもあるように、この問題は市民生活の安全を確保する最優先課題であると私は感じます。以下の3つの点について、市長よりお考えをお伺いしたいと思います。  まず1番目に、国の警察法施行令第5条第1項第2号に、「管轄区域内の住民の利用に最も便利であるように」とあり、また第3号には、「管轄区域は、任務を能率的に遂行することができるように、人口ほか、官公署、交通、地理、その他の事情を参酌して決定すること」とありますが、これらの法のもと、春日市の現状を市長としてどう認識してあるかをお伺いします。  2番目に、行財政改革が最優先と言われる中で、あえて市長は新設の署をつくる必要があると訴えられてあります。春日市のみを考えれば、交番2カ所ほどをふやすことで現状を緩和し、大きな財源も必要なく、早期実現が可能ではないかと考えますが、いかがでしょうか。  3番目に、過去、平成元年3月、福岡県警察本部長及び筑紫野署長あてに派出所設置を求める意見書を、当時の松尾議長、大久保総務委員長の名前で提出してあります。また、平成5年にも同様の請願書を提出されてありますが、今後、市長として警察問題の執行権のある福岡県へどのような働きかけをしていかれるのか、お伺いします。  以上、よろしくお願いいたします。 44: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 45: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 藤井議員の御質問にお答えします。  まず、「春日出前トーク」についてでございます。  私の政治理念は、施政方針で申し上げましたとおり、市民とともにつくる市政であります。このことを実現していくためには、市民が主役となった、透明性の高い、そして責任のある政治が必要となります。  さて、地方分権が実施の段階に入り、住民自治も新たな局面を迎えておりますが、自治の担い手である市民と行政が情報を共有し、市民の参加による市政の推進を図ってまいる所存でございます。これらの方途といたしましては、議会の御理解と御協力を賜りながら、現在推進いたしております各種審議会等、附属機関等への積極的な市民参加がございます。これは、諸計画の策定段階におきまして、市民の方々へ情報の提供を行うとともに、市民の意見を反映させようとするものであります。  具体的な例といたしましては、国民健康保険運営協議会、環境審議会、総合計画審議会、健康づくり推進協議会などにおいて公募により市民の参加をいただいており、都市計画マスタープランにおきましては、市民ワークショップを取り入れております。  また、「出前トーク」といたしましては、平成12年4月に施行されます介護保険につきまして、7月までに担当職員が、31のすべての行政地区に出向き、制度の説明を行い、あわせて市民の方々の御意見を伺っております。さらに、8月から9月にかけて、再度、全地区において認定手続の説明会を計画いたしております。  市政の推進に当たりましては、このような機会をより多く設けることによって、より正確な情報を市民の皆様に直接提供することができると同時に、広く市民のニーズを把握することができるとこととなります。  今後、市民との情報の共有を図る機会や方法などの充実につきましては、十分に検討してまいりたいと考えております。  次に、情報公開条例改正の必要性の有無についてお答えいたします。  本市の情報公開条例は、全国の市に先駆けて、昭和58年4月1日から施行いたしました。その間、市民の知る権利の保障という観点から、今日まで、制度の適正な運用に努めてきたところであります。しかし、本格的な地方分権の時代を迎え、住民自治を積極的に推進し、市民参加型の行政運営を確立するためには、市民の知る権利を保障しつつ、市民への説明責任、いわゆるアカウンタビリティーを明確にした、新しい時代に対応した情報公開制度の確立が求められております。請求された情報を公開するという段階から、さらに一歩進んで、積極的に行政情報を市民の前に明らかにしていくという姿勢が重要であります。また、本年5月に制定されました情報公開法との調整を図ることや、公務員情報などの非公開事項に関する諸規定を整備することなどが求められております。  それらの点を踏まえて、情報公開の総合的推進計画を策定し、その中の一つの柱として情報公開条例の全面的な見直しを本年度中に行い、議会に提案さしていただきたいと考えております。そのため、現在、学識経験者で構成されております専門研究会等で専門的な検討を進めております。今後は、市民参加の視点から、新しい審議機関の設置などを念頭に、より具体的なものにしていきたいと考えております。  第3点目の、NPOやボランティア組織への市の対応についてであります。  このことにつきましては、施政方針でも触れておりますように、NPOや既存のボランティアは、高齢者や障害者などを支える地域の力として、また行政へのよき助言者としてなど、これからの地域づくり、まちづくりを進める上で欠かせない行政への重要なパートナーであると私は位置づけております。  そこで、市の対応でありますが、具体的には本年度から策定を予定していますコミュニティー支援計画作成の中で検討していきたいと思います。  第4点目の、女性の日設定についての御質問にお答えいたします。  女性の日設定の具体化についてでありますが、昨日の質問にお答えさしていただきましたように、今後とも関係団体等の御意見を拝聴しながら協議をしてまいりたいと考えていますので、御協力をよろしくお願い申し上げます。  次に、警察署の新設についてであります。  まず初めに、春日市内の現状認識でありますが、議員御指摘のとおり、犯罪発生件数の多さと、これに対する警察の体制が十分ではないこと、また犯罪も凶悪化、低年齢化していくなど、放置できない状態に向かっていることは、私も十分認識いたしております。特に、ことしに入りましてからは、お年寄りや女性等の、いわゆる弱者をねらう極めて悪質な犯罪であるひったくりが激増し、たくさんの市民が被害に遭っていることは、まことに憂慮に耐えません。私が、選挙公約の中で警察署の新設を掲げましたのも、市民が安心して生活できるまちづくりが市政運営の基本であると思うからであります。  次に、行政改革が言われる厳しい財政事情の中で、警察署の新設か交番所の増設がよいのかという対応方法についてでありますが、確かに議員の提案も理解できるものであります。しかしながら、交番所の設置がすぐ実現し、警察署新設までの対応ができればよいのですが、行政改革の中では、交番所の設置といえども容易に実現できるとは思いません。また、交番所の権限と対応力では、さまざまな事件解決には限界があり、やはり総合的な機能が集約している警察署のの新設に全力で取り組むことの方がよいと思うものであります。  最後に、今後の県への働きかけはということでございますが、私は県議時代にも、警察署設置を県に対し積極的に働きかけてまいりました。これからは、行政レベルでの交渉になりますが、あらゆる機会をとらえて県にお願いしたいと考えておりますので、議員の皆様におかれましても御協力を賜りますよう、心からお願いを申し上げます。  以上でございます。 46: ◯議長(北田 織君) 3番、藤井俊雄議員。 47: ◯3番(藤井俊雄君)〔起立〕 3番、藤井俊雄でございます。再質問をさせていただきます。  「春日出前トーク」については、現在の行政の取り組みについて御答弁をいただきました。今後とも、住民の中へどんどん入って、まちづくりに対する住民意識を高められるよう、行政として努力していただきたいと思います。  しかしながら、この選挙戦の中で候補者の多くは、選挙が終わったらナシのつぶてだというお話をよく聞きます。団体自治から住民自治への移行期であり、この「出前トーク」は、決裁権を持つ市長みずからが住民の声を直接聞く場を設け、そこへ出向くことだと解釈いたしております。現在行われているコミュニティーワークショップのように、市内4カ所ほどで少なくとも年2回、情報収集をしていただけたらというふうに考えます。御検討をよろしくお願いいたします。  そして、現在までの情報公開については、住民が請求した件について公開するというものでありました。市長もおっしゃったとおりであります。答弁にあるように、積極的に行政情報を市民の前に明らかにしていくという市民への説明責任の必要性をはっきり明言されてありました。このことは、今までの情報公開をさらに進めることであり、非常に評価されることと考えますので、条例改定へ向けて、さきの条例のように他行政へ見本とされるものになるように私ども議員も努力してまいりたいと考えますので、よろしくお願いします。  NPO法案が成立して、行政サイドも優遇措置等、具体化しつつある中、当春日市もNPOやボランティア団体がまちづくりを進める上での行政の重要なパートナーであることを答弁されました。コミュニティー支援計画の中で具体化されていくことと思いますが、当市の各種団体へもNPO設立マニュアルなどを提示され、行政の方から指導していくことも必要かと思います。このマニュアルについては福岡県庁の担当所管の方でできておりますので、どうぞ御活用していただきたいと思います。  「女性の日」については、舩越議員からも「男女共生の日」にしたらどうだろうかという御意見も先日ありました。内容も再度検討していただき、よりよい、意義ある日になるようにしていただきたいと考えます。  私の考えですが、職場でも就業時間短縮で指導されており、学校も週休2日制導入やカリキュラムの軽減等、ゆとりある生活実現を国も指導してあります。このような中、春日市独自の施策として「春日ボランティアデー」を設け、子供からお年寄りまで市民全員が一斉にボランティアをしたり考えたりすることにより、人と人とのつながり、人と地域のつながりを感じてもらい、お互い、愛情を深めることができれば、住民自治も大きく進むのではないかと考えております。いずれにせよ、人の心を大切にした日にしていただきたいというふうに感じます。  以上のことは、意見及び私の思いでございますので、参考にでもしていただければと思います。  さて、警察問題でありますが、市長の答弁にもありますとおり、市民が安心して生活できるまちづくりが市運営の基本であると述べられました。警察署及び交番が、日ごろより市民生活の安全を確保するために昼夜を問わず、また寝食を忘れ努力されていることに、改めて敬意を表します。  繰り返しますが、春日市内の2交番は、全国でも不名誉なワーストトップレベルの事件、事故処理を余儀なくされていると聞きます。このような現状認識は、市長も私ども住民も同じであることが答弁よりわかります。県内では、東署が分割され、数年たちます。次は西署の分割、そしてその後が筑紫野署の順番であると聞き及びます。
     市長にお伺いしますが、現在の段階で筑紫野署が分割されるのはいつごろだと考えられてありますでしょうか。私が考えるに、まず10年以上は完成までに十分かかると考えます。その間、まだまだ春日市は人口が流入し、隣の人も顔を知らないなど、近所づき合いも希薄になる中、犯罪が減ることは残念ながら考えられません。市長は答弁の中で、交番の設置といえども容易ではないし、交番所の権限と対応力では限界があり、署の新設に取り組む方がよいと述べられましたが、建設が完成するまでの10年以上もの間、このままの体制でよいのか、一市民としては不安があります。その一つのあらわれとして、ここ2カ月ほど、女児が乱暴されたという話が市内を飛び交いました。市民の多くは、この話の内容の恐ろしさに震えました。しかし、この話はデマであったというような、このような新聞報道がなされました。このことは記憶に皆さんも新しいことと思います。このようなことは、日ごろより住民の中に不安材料が多いことから話が大きくなっているのではないかと考えます。  市長は、春日、大野城、那珂川町の人口24万人をエリアとして警察署誘致を考えてあると思いますが、県内には対象人口5万人以下の警察署も多数あります。いろいろ議論はしていかなければなりませんが、そういう小規模の警察署を整理、統合してもよいところもあるのではないかという考え方もあるんではないでしょうか。財政改革の上からも考えてみる価値は十分あるかと思います。井上市長が、3期12年の県会議員としての経験を生かして、この地域に警察署新設の早期実現をしていただきたいと思います。  長くなりましたが、再質問の内容は、1つ目として、新設署の完成時期と、それまでの間の市の対応、2つ目として、完成まで2交番の体制でよいのかどうか、3つ目として、過去非常につらい経験をした春日小学校のPTAや有志の方々を中心に署名活動が始まっているが、その件についてどうお考えになるか、またサポート体制はとれないのか、この3点について再質問させていただきます。よろしくお願いします。 48: ◯議長(北田 織君) 永田地域生活部長。 49: ◯地域生活部長(永田政隆君)〔登壇〕 藤井議員の再質問にお答えします。  まず、1点目につきましては、完成の時期ということでございます。それと、現在の交番の体制でよいのかということでございます。お答えをさしていただきます。  筑紫野署の、何年かかるかということでございますけれども、その間の対策はどうするかということで、平成4年1月に福岡県警が発表いたしました業務運営中・長期計画の中に、人口が急増する福岡都市圏での警察署の増設という項目があり、そこに先ほど藤井議員が申されましたように、福岡の東部、粕屋に新設されております。それと、今回福岡市の西部、それと春日市ということでの必要性が警察の方で行われております。その計画に基づきまして既存署の統廃合や新設が行われているようですが、先ほど申しましたように平成5年に粕屋署が新設されております。この中・長期計画は平成10年度までの計画であったようでございますけれども、県財政の悪化によりまして大幅に繰り延べされているのが実情でございます。福岡市の西部の設置が具体化していない現在でございますので、はっきりと言えませんけれども、長期化が予想されるんではなかろうかと思っております。  そこで、その対策でございますけれども、市ではこれまでも県知事、県警本部長、筑紫野警察署長に対しまして再三お願いをしていただいたところでございます。その結果、平成6年に下白水交番所が、平成8年に春日原交番所が警部交番所に格上げされたところでございます。これは3交代制でありまして、下白水警部交番所は19人体制で、ミニパトカー1台、春日原警部交番所は20人体制で、ミニパトカー1台の体制であります。それから、筑紫野警察署から警らパトカー4台が春日市の警部交番所に重点的に配置されているところでございます。また、今年度から春日原警部交番所に、相談窓口を強化するために女性警察官も配備されているところでございます。さらに、市長が先ほどお答えしましたように、ひったくり事件のような重要案件につきましては、現在筑紫野警察署で特別チームが編成されて対応されているところでございます。  以上のように、十分ではありませんけれども、筑紫野署の協力をお願いしながら、警察署が新設されるまで対応していかなければならないと思っているところでございます。  先ほど、市長が答弁されましたように、あらゆる機会を通じまして県に積極的に働きをかけていきたいと考えておりますので、議員の皆様方の御協力をお願いしたいと思います。  以上でございます。よろしくお願いします。 50: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 51: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 再質問にお答えいたします。  警察署の新設に伴う民間団体による署名活動のサポートについてでございますが、これから十分よく内容を検討さしていただいて、できるだけ実現の方向に向けての協力体制をとっていくことができるように努力してまいりたいというように思っております。 52: ◯議長(北田 織君) 3番、藤井俊雄議員。 53: ◯3番(藤井俊雄君)〔起立〕 再々質問ではなく、最後に要望、意見を述べさせていただき、終わりにさせていただきたいと思いますが、御答弁ありがとうございました。  井上市長の方針は、市民の思いでもあります。すべての項目を実現するために私たち議員も精いっぱい議論をし、取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。  一般質問でも、現在までにもいろいろな案件が取り上げられていますが、要は財源が問題でやる気が起こらず、行き詰まっているような気がします。が、そこを工夫するのが我々行政に携わる者の役割だと思いますし、市民からいただいた血税を大切に、有意義に使うことができるよう、一生懸命知恵を絞ってまいりたいと私も思う次第でございます。  これからの理想型である住民自治を進めるためには、市民一人一人に行政運営に関心を持っていただき、協力していただくかが、かぎであると考えます。我々市民は、税を納める立場ではなく税を払う者としてとらえれば、意識もおのずと変わるものです。使うべきところには使う、切り捨てるべきところは切り捨てる、必要とあれば大なたを振って改革をしていただきたいと思いますし、例えばきのう、他議員からも質問がありました、市長及び議長の公用車なんかについても、必要性は十分認めますが、500万円前後もする高級車が果たして必要なのかどうか、中学校の給食化についても、設備については、企業のように買い取りではなく、リース契約などをすることで手だてがあるのではないかというふうに考えます。このような一つ一つの見直しで、新規事業が始められるのではないでしょうか。前進あるのみ、不退転の決意で今後とも頑張っていただきたいと思いますし、一生懸命私どもも議論をしてまいりたいと思います。  これで、私の一般質問を終わりとさせていただきます。 54: ◯議長(北田 織君) ここで暫時休憩いたします。                ──── ― ──── ― ────                 休憩 午前11時44分                 再開 午後1時2分                ──── ― ──── ― ──── 55: ◯議長(北田 織君) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。  1番、前田俊雄議員。 56: ◯1番(前田俊雄君)〔登壇〕 1番、公明党の前田俊雄です。  昨日、きょうと井上新市長がこれからおやりになろうとする諸施策について突っ込んだ議論がなされておりますが、私は各施策に対する議論については今後のこととして、それ以前の問題として市長の政治姿勢について質問させていただきます。  通告しております項目は、政治姿勢についてと女性政策についての2項目です。  まず、1項目めの政治姿勢についてですが、このたび本市の代表が、井上市長にかわられました。市長は、10万市民のリーダーであり、指導者であることは言うまでもありません。10万市民の未来は市長の双肩にかかっていると言っても過言ではないでしょう。大海原を航海する客船に例えれば、船長であり、船長のかじ取る方向で行き先が変わりますし、かじの取り方一つで船旅のよし悪しが変わります。当然、乗客にとりましては、船長がどういう方向にかじを取り、どういうかじの取り方をされるかは、大きく、また重要な関心事です。私は、今定例会冒頭の井上市長の施政方針を、大きく、また重要な関心事として聞かしていただきました。市長のかじ取りは、当然市長の政治姿勢で決定づけられますし、それを今回の施政方針の中で表明されているところが、「はじめに」として述べられている部分と私は認識しておりますが、この部分におきまして、市長の政治姿勢が推しはかりづらいところがあり、真意をお聞かせいただきたい。これが、この項目の質問の趣旨です。  なお、質問に当たり、施政方針の文言にこだわる部分がありますが、決して言葉じり、揚げ足を取るつもりはありません。井上新市長の政治姿勢を推しはかるためには施政方針の一言一句に頼るしかありませんので、あらかじめ御了承ください。  さて、施政方針の「はじめに」というところの中段におきまして、「行政はどのような展望のもとに、何を、どのような方向に進めようとしているのかを広く市民に知らせ、より多くの市民との対話の中から市民の心をくみ上げ、大勢に流されることなく、常に将来を洞察しながら行政運営を図ってまいりたいと考えております」と述べられております。この箇所の理解について、2点お尋ねいたします。  1点目は、この部分の一つの理解として、まさに分脈どおり、先に将来の展望を持って方針を決定し、それを市民に知らせ、意見は聞きます。しかし、市民の意見の大勢とは無関係に、みずからの将来の洞察力によって行政運営を決定するととれます。もう一つの理解としましては、前段の文言を含んで、まず市民の意見を聞いて将来を展望し、方向を決定し、それを市民に返し、また市民の意見を聞いて、市民の意見の大勢とは無関係に、みずからの将来の洞察力によって行政運営を決定するともとれます。同じようですが、プロセスのスタートが違います。将来の展望、方向の決定づけが違います。1つ目の理解は、先に市長が将来の展望、方向を決定してから市民の意見を聞くというプロセス、もう一つの理解は、市民の意見を聞いて、市長が将来の展望、方向を決定し、そして再度市民の意見を聞くというプロセスです。この部分の理解としては、どちらが市長の真意でしょうか。  2点目の質問は、「より多くの市民との対話の中から市民の心をくみ上げ、大勢に流されることなく」と述べられておりますが、この「大勢に流されることなく」という文言について、市民の意見にはしっかり聞くが、市民の意見の多い、少ないには無関係に、みずからの将来に対する洞察力によって行政運営を決定していくと理解していますが、それでいいでしょうか。  次に、2項目めの女性政策についてですが、21世紀のテーマについて、人権、環境、ボランティア、男女共同社会などさまざま言われておりますが、私自身、いずれにしましても21世紀は女性の力がかぎになると思っております。  さて、市長は施政方針の中で、公約の5つの柱に従い、所信を述べられております。女性政策に関連しては、少子・高齢化対策、障害者福祉の柱の中で、女性の地位向上を図る意見交換の場「女性の日」の設定と、女性の就労を支援する保育所や子育て支援センターの充実を挙げられ、さらにゆとりと豊かさを実感できる教育の柱の中で、女性の社会進出を背景にして、給食について考える審議会を設け、中学校給食問題の検討を挙げられております。いずれもが、女性の社会進出、男女共同参画社会の実現を視点においての施策ですが、女性政策をむしろ一つの柱とされるつもりはなかったのかどうか、お聞かせください。  以上、政治姿勢について2点、女性政策について1点、計3点について市長の御答弁をお願いして、1回目の質問を終わります。 57: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 58: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 前田議員の御質問にお答えいたします。  御指摘の施政方針の中で、政策の意思決定を行うプロセスについての私の趣旨はどこにあるのかというお尋ねでありますが、その前段にも、「行政の主役は市民であるとともに、施策の中心は市民がまんなか」と申し上げております。私は、この施政方針の中で申し上げたのは、市政の透明性を図ること、そのためには政策形成過程の情報を含め、市民に公開して、積極的に行政にかかわっていただけるよう努力してまいりたいということであります。言いかえれば、自治の基本である住民自治の推進を図ってまいりたいと施政方針で述べさせていただいたところであります。したがいまして、基本的には、常に市民の意見を聞き、その中でみずからの施策の方向を確認し、それをフィードバックしながら施策の推進を図ってまいりたいと考えております。  次に、2点目の「大勢の流されることなく」ということについてでありますが、時に勢いに流され、みずからが自治の真理を見失うことがないよう、市政をあずかる者として意思決定を行っていかなければならないという、みずからを律する心構えを述べたつもりであります。  いずれにいたしましても、個々の事象に合わせて、常に大局的な視点から市政を推進していかねばならないと考えています。何とぞ御賢察を賜りますようお願いいたします。  次に、女性政策についての御質問と趣旨につきましては、大変ありがたい御意見と、真摯に受けとめております。  男女共同参画社会の実現には、まず女性問題の解決が不可欠であることは皆様御承知のとおりであります。女性問題の解決に向けて、本市では平成7年3月に女性行動計画を策定して以来、進行管理を行いながら、鋭意取り組みを進めております。また、このことは、国と同様、今後取り組むべき最重要課題の一つであると認識しております。  女性政策を一つの柱としてどうしてされなかったのかとの御質問でございますが、本市の女性政策は、子育て、労働、介護、教育等々、幅広く、あらゆる分野にかかわる問題であるととらえ、各項目の中で女性対策を重要課題として位置づけ、取り組んでまいりたいと考えております。御理解いただきますようお願い申し上げます。  以上でございます。 59: ◯議長(北田 織君) 1番、前田俊雄議員。 60: ◯1番(前田俊雄君)〔起立〕 1番、公明党の前田です。再質問をさせていただきます。  再質問の前に、今回の私の質問は是非を問うものでありませんし、主張を推し進めるものではありませんので、市長の見解がいただければそれで終わっていいのかわかりませんけれども、私自身の市長の政治姿勢を理解する上で今後の議論にも深くかかわっておりますので、あえて再質問という形をとらしていただいております。  さて、今回の質問の趣旨は、1回目の質問でも述べましたが、視点を変えて言いますと、市長が今の時代をどのように認識し、どのようなリーダー像を目指していらっしゃるかということでもあります。  今の時代は変化の時代ということは、だれもが共通した認識を持つところでございますけども、リーダー像については、いろいろな人が、さまざまな機会に、古今東西の歴史上の人物を挙げて論じられてもおります。  ビジネスブック等によれば、今や地方公共団体の行財政運営も経営と言われる時代ですから、ビジネスブックからの引用もいいかと思います。  私が知る範囲で3つのリーダー像があります。まず1つ目が、トップダウンをとるリーダーです。トップの理念、見識、洞察に基づいて方針を、また施策を立て、それを組織全体に徹底され、強いリーダーシップで目標、目的を達成するリーダーです。2つ目が、先ほどの1つ目の対極に当たる、ボトムアップをとるリーダーです。広く組織内外から情報、意見を吸い上げ、方針、施策を立て、組織内の合意形成と調整を図りながら目標、目的を達成させるリーダーです。3つ目が、1つ目、2つ目の中の中間に位置する中間型のリーダーですが、自身の理念、見識、洞察に基づいて、まず大きな方針を立て、それを組織に伝え、広く組織から方針に対する意見、情報、あわせて具体的な施策等の意見を吸い上げ、その中から取捨選択し、最終意思決定を図り、組織に理解を進めながら目標、目的を達成させるリーダーです。  今回の市長の施政方針の「はじめに」という部分を聞いていますと、前段では合意形成、調整を図るボトムアップ型のリーダーを目指しておられるのかと思って聞いておりましたけども、途中で「大勢に流されることなく、常に将来を洞察しながら行政運営を図る」とありましたので、もしかしたら中間型のリーダーを目指しておられるのかともとられました。  さて、どちらだろうという思いがありまして、今回の質問の動機となりましたし、「大勢にとらわれず」という文言にこだわりましたし、何度も辞書を読み返したところです。  長くなりましたけども、1回目の政治姿勢についての再質問ですが、質問というより確認になりますけども、先ほどの答弁を聞いてますと、井上市長は施策形成過程を含め、広く市民に参加していただき、市民との合意形成、調整を図りながら行政運営を進められる、リーダー像でいけばボトムアップ型のリーダーを目指していらっしゃるというふうに理解しておりますけども、私の理解でいいでしょうか。これが1項目めの再質問です。  2項目めの女性政策についてですが、これは政策の柱の立て方で、方法論ですから是非は言えませんけども、ただ少子・高齢化対策、障害者福祉の柱の中で、まず第一に男女共同参画社会づくりを上げられ、保育所、子育て支援センターの充実の視点も女性政策であり、中学校の給食問題でも女性の社会進出を背景にして検討することを述べられております。女性政策に相当力を入れられておりますので、むしろ女性政策として一つの柱を立てられた方がよかったのではないかという素朴な疑問があり、お尋ねいたしました。  それに対して、この項目の趣旨は、あくまでも市長が公約を立てられたときのことを聞いたつもりでしたが、答弁の中で、「平成7年3月に女性行動計画を策定して以来云々」とありますと、そう答弁されますと、果たして私はどう理解していいのかと、ちょっと迷うところもあります。  一応女性政策については再質問はいたしませんけども、先ほど言いましたように、リーダー像について、市長が目指されるリーダー像について、ひとつ確認になりますけども、これを再質問として2回目の質問を終わります。 61: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 62: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 お答えいたします。  どういうスタンスで行政運営をやっていくのかという、いわゆるリーダーシップ論でございます。  基本は、市民がまんなかと認識していますように、市民の意見をくみ上げながら住民自治の推進を図ってまいりたいというふうに考えております。  しかしながら、行政というのは、まず市民にこういうことをやっていきたいということを提起することもまた必要でございます。今おっしゃったような、リーダーシップを3つに分けるとすれば、ちょっと頭をひねりますけども、私としてはあえてどれに該当するかと言われると、3番の中間型ではなかろうかというふうに感じております。  以上でございます。 63: ◯議長(北田 織君) 1番、前田俊雄議員。 64: ◯1番(前田俊雄君)〔起立〕 1番、公明党の前田です。再々質問させていただきます。  あくまでも、繰り返し市民との対話の中からいろんな政策立案ということになっておりますけども、これは1つだけ、きのうからの議論を聞いておりまして、1つだけ市長にお聞きしたいんですけども、この施政方針はあくまでも内容を見ますと、選挙のときの公約が柱になっております。きょうの議論で、あくまでも市民の意見を聞いて、政策形成過程からというふうにお聞きしとります。  当然施政方針がこれだけかなりの政策に及んでるわけですから、当然過程には、市長になられたばかりですから、十分と言えないでしょうけども、やはり市民の意見が入ってると。当然、またこの政策、施政方針が選挙のときの公約に基づくものであれば、当然公約のときに、全市民とは言いません、やはり支持された方々の御意見、思いがあって、また聞かれて、そこら辺で、一部であるとしても合意形成を図られた上での公約であったと思います。  きのうから聞いてますと、その公約に対して非常に消極的な部分と積極的な部分と見受けられるんですけども、やはり先ほど市長の政治姿勢でありましたように、あくまでも市民がまんなかと。その意見を聞いて、それから公約を立てたと。公約に基づいてまず最初の初年度の政策を上げられているわけですから、当然市民がまんなかの公約をしっかり実現するためには幾重にも壁があろうかと思いますけども、私自身きのうから聞いてますと、一部今ごろもう引かれてるなという部分が見受けられます。さっき言ったように、具体的に言った方が、市長も首をかしげられておりますので、具体例を言った方がいいかわかりませんけども、中学校の給食問題でもそうです。やはり選挙のときには審議会をつくることも聞いております。しかし、実現を目指すというふうに言われてるわけですけど、この最初の6月の定例会の所信表明で「是非を含めて」なんていう言葉を使われますと、ちょっとトーンダウンなのかなと。むしろ今は全力を尽くしますと言う方が、市民の意思、また意見に沿ってるんじゃないかという気もしております。  確かに、私どもではわからない市長としての難しいところ、実現するための厚い壁が幾重にもあることは認識しております。しかし、今の時期はしっかり挑戦する、そういう思いを持っていただきたいし、私は公約とはそうあるべきもんじゃないかなと思っておりますけども、市長の公約に対する認識を、もしよろしければお聞かせください。  これで再々質問を終わります。 65: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 66: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 ただいまの再々質問につきましてお答えいたします。  御指摘の、私の公約に対する熱意についてのお尋ねだと思います。  市政を担当させていただいて、早くも2カ月を経過しようとしています。この間、本市が抱えるさまざまな問題や課題への認識、そして選挙期間中、市民の皆様に訴えてきた公約と行政推進の難しさと、市長としての重責を感じているところであります。  そして、施政方針にて、公約を中心に私の所信を述べさしていただきましたが、いずれも市政運営上重要なものばかりであります。公約の実施に当たりましては、すぐに取りかかるものや、また中・長期を要するもの、さらにはそれらを具現化するためには、人の問題や財源の問題など、さまざまな課題や問題があることも十分承知をいたしております。  こうした中で、市政運営に当たっては、一つ一つ誠心誠意対応してまいりたいと考えておりますので、御理解、御協力をよろしくお願い申し上げます。  それから、具体的に中学校の給食についての御質問が出ましたので、この場でお答えをさしていただきたいと思いますが、この中学校給食を実現するための審議会設置については、私は選挙期間中にこの給食の要望をぜひ市民ニーズの一つとして明確に行政が取り上げようと、そういうことで私はこの審議会の設置を提唱してまいったわけでございます。そして、あくまでも今まで申しましたように、あくまでも市民がまんなかでございますので、その審議会の中で各界各層の市民の代表の皆様方がどういう御意見を述べられるのか、いろんなこの件については賛否両論の御意見があります。それをお聞きして、その結果ぜひ学校給食を実現するべきだという、そういう声が出てきたときには、ぜひ勇敢に取り組んでいこうということを選挙期間中に、私が選挙前にも公開討論会やいろんな会合で訴えてまいりました。  そのことが、実は昨日の一般質問から学校給食実現ありきという、そういう何か認識にとらえられて、御質問いただいておりまして、私自身が実はこの件について一番当惑をいたしております。どうかこの件につきましては、ぜひ私が選挙前、選挙期間中に訴えてまいりましたことを御確認をいただいて、そして御質問をしていただきたいというふうに心からお願いを申し上げまして、答弁とさしていただきます。 67: ◯議長(北田 織君) 7番、岩切幹嘉議員。 68: ◯7番(岩切幹嘉君)〔登壇〕 7番、公明党、岩切幹嘉でございます。  教育方針についてお尋ねいたします。  我が春日市におきましては新井上市長を迎え、21世紀へ向けての希望ある、活力ある明るい未来を目指してのまちづくりの行政に、市民の皆様も大いに期待しているところでございます。  その方向性を新井上市長にはしっかりと示していただき、また私自身も今回初当選させていただいた一人の議員として、春日市の発展のためには惜しみない力を発揮していくべきだと、その責任の重大さを認識しているところでございます。そのためにも、一つ一つの課題に対して真剣に取り組み、あくまで市民の立場に立って議論し、行動していくことこそが議員としての責任であるとも自覚しております。市長が施政方針の中で、「市の将来を見詰めた責任ある政治をみずからの課題として取り組み」という言葉がありました。まさにその視点こそが大切だと私自身も同意するものであります。  さて、春日市の10年後、20年後以降を見据えたとき、現在の小学生、中学生の存在が、この春日市を支えていく大人として、また社会人としてどう成長していくかが市の将来を決定づけていく大きな要因にもなり得ます。その意味においても、学校教育の重要性をいま一度認識すべきではないでしょうか。この観点から質問させていただきたいことが2点ほどございます。  まず、スクールカウンセラーの拡充について質問いたします。  1980年代から校内暴力という表現で始まりました学校現場の荒れは、ここ数年全くその様相が違ってきています。一見何の問題もない普通の子供が、ちょっとした怒りや不快感でいきなりキレて、攻撃行為に出てしまうケースがふえてきているそうです。教育関係者は、この傾向を新しい荒れと呼んでいるそうですが、この新しい荒れは低年齢化し、小学校にも広がってきています。低学年の教室では、例えば奇声を上げる、わけもなく友達を殴るといったような基本的生活習慣の欠如と言われるような状況がふえてきているそうですが、98年の文部省の実態調査によりますと、「いらいらする、むしゃくしゃするという頻度が日常的だ」と答えた子供が2割近く、「時々ある」と合わせると8割近くにもなります。  教育現場での小学校の先生の悩みもまた深刻であります。小学校の教職員が抱える悩みについて、98年の日本教職員組合の調査によりますと、「子供を理解しにくい、常識や価値観の差を感じる」という答えが19.6%でトップ、「子供と向き合う時間や余裕の不足」が19.3%と続いています。約5人に1人の先生が子供たちとコミュニケーションがとれずに悩んでいるという実態があります。それを受けて、教職のストレス度は「かなり感じる」という、そういう答えを出してる先生は31.8%にも上っています。約3人に1人の先生がかなりのストレスを抱えながら教職をとっているという現状であります。  全国的にこういう深刻な厳しい小学校の教育現場の実態がある中、現在春日市内では、平成9年度よりスクールカウンセラーが中学校には設置されていますが、カウンセリング体制をさらに拡充させていくためには、取り返しのつかない学級崩壊が進む前に、一日も早く市内の小学校にもスクールカウンセラーを設置していくべきではないでしょうか。この件に関しましては、市長の施政方針の中にも取り上げていただいておりますが、その実現に向けてどこまで考えていただいてるのか、教育長にお尋ねいたします。  2点目に、市長が訴えられているゆとりと豊かさを実感できる教育という観点から、国や地域を超えての学校交流の必要性と取り組みについて質問させていただきます。  競争主義、学力重視主義の現在の教育制度の中で、実際子供たちはゆとりが持てるのでしょうか。文部省の調査によりますと、学習塾に通う子供は年々ふえ続け、93年度で6年生においては41.7%、さらに習字やピアノなどの習い事は小学生平均で76.9%にも及んでおります。毎日多忙で、ゆとりどころか、8割近い子供たちが何らかのストレスを抱えているという数字も上がってきております。今こそ子供の視点から見た、夢と希望が持てる思い切った教育改革が必要な時期に来ていると思います。  ここに注目すべきデータがございます。「いらいらする」、それから「不安を感じる」といった、この2項目の子供たちのストレスの主な理由は、98年文部省の調査ですが、いずれも「友達との人間関係がうまくいかない」というのがトップで、51.8%と51.0%、それぞれ半数以上を占めています。さらに、春日市の教育委員会から発行されています平成11年3月の「カウンセラー通信」にも、学校にいけなくなった児童・生徒は、周りにいた友人や先生とのつながりが失われることの不安感を強く持っているとの報告もあります。ところが、その反面、今月の6月15日付のある地元新聞の記事によりますと、福岡市内の中学校2年生対象のアンケート調査ではありますが、6割を超える生徒が「学校が楽しい」と回答して、その内容の理由は、約9割が「友達がいるから」と答えています。つまり、友達同士のコミュニケーションがうまくとれるかとれないかによって、学校での居心地を大きく左右していることがうかがえます。そういった意味でも、友達との交流の場をいかに広げていけるかということがゆとりと豊かさの実感の教育にもつながっていくのではないでしょうか。  この観点から、ぜひ我が地域内だけの交流にとどまらず、国や地域を超えて、例えば一番近い隣の国の韓国の学校と姉妹校の提携を結び、交流、学習するとか、夢のある学校間の交流を積極的に教育現場の中に取り入れていくことの必要性を感じるわけであります。ごく自然にコミュニケーションがとれる学校環境づくりこそが、ゆとりと豊かさの実感の教育を実現する大きな要因の一つと考えるわけでありますが、この点に関しての教育長の教育方針をお伺いいたします。  以上で1回目の質問を終わります。 69: ◯議長(北田 織君) 河鍋教育長。 70: ◯教育長(河鍋好一君)〔登壇〕 岩切議員の教育方針についてお答えさしていただきます。  まず、小学校のスクールカウンセラーの拡充についてでございます。  学校を取り巻く社会や家庭環境の変化等を背景として、いじめ、登校拒否、校内暴力などの児童・生徒の問題行動、学校不適応がますます複雑化、深刻化しています。これらの問題の解決に向けて、高度な専門的な知識、経験を有するカウンセラーを春日南中学校、春日東中学校、春日中学校に配置し、実践活用を既に行っているところでございます。
     活用につきましては、児童・生徒へのカウンセリングや、教職員及び保護者に対する助言、援助を行っております。さらに、教職員による教育相談の充実を図るため、校内研修体制を位置づけ、研修を行っております。  この中で、教職員関係での成果としましては、専門家の指導を受けて教師が安心感と自信を持って、じっくりと児童・生徒に接することができるようになったこと、教師のカウンセリングに対する理解と関心が深まり、相談の機会を数多く持とうとするようになったこと、問題を抱える生徒を出さない予防的な指導法のあり方についての関心が高まったこと、教師自身のメンタルヘルスにも役立ってることなどが上げられます。  そこで、小学校にも配置してはどうかということでございますが、現在配置しておりますカウンセラーが小学校、中学校すべての学校関係者に対応できるようになっており、既に数名の小学校児童が相談を受けております。  このため、今後の小学校への配置につきましては、その必要性や財政的な問題等を考慮して計画したいと存じます。  次に、国や地域を超えての交流についてお答えいたします。  近年、市内各小・中学校では、国際理解教育や地域との交流活動を重視した特色ある教育活動が行われております。特に国際理解教育では、春日東小学校が今年度研究発表会を行う予定になっていますが、言葉や生活習慣、物の見方、考え方など異なる異文化の人々との交流を通して、互いの社会や文化を理解し、尊重し合う態度の育成や、異文化との触れ合いから日本人としての自覚を深め、積極的に諸外国の人々とコミュニケーションを図っていこうとする意欲や態度を育てることは、これからの教育の中心課題となるべきものであるととらえています。  そこで、今後このような特色ある教育活動を一層推進していくために、外国語指導助手のALTを初め外国人ゲストティーチャーの積極的活用や、インターネット等のメディアを活用した情報発信等の工夫を学校創意により取り組んでいきたいと考えております。  近隣の市町では、外国と姉妹都市提携を結び、相互に訪問団の派遣等に取り組んでいるところもありますが、今後各学校の取り組みを勘案し、本市といたしましても新しい教育活動の創出に対し支援をしていきたいと考えております。  また、諸外国ならずとも、国内においても多様な地域との子供たち同士の交流が盛んになってきています。例えば、都市部と農村部、山間部と海岸部の市町村の子供たちの交流等が県内においても多数実践されています。生活環境の違いから、交流によって互いの地域のよさについて知ることは、郷土に対する愛着を深め、かつ多様な生活様式に触れることで、我が国に対する理解と見方、考え方を広げることになると思われます。  このように見ましても、他地域や諸外国との交流活動の教育的意義や価値は大きいと考えます。今後、春日市内の小・中学校を中心に、このような国内外の子供たちとの交流が一層推進されるよう検討していきたいと思います。 71: ◯議長(北田 織君) 7番、岩切幹嘉議員。 72: ◯7番(岩切幹嘉君)〔起立〕 7番、公明党の岩切幹嘉でございます。再質問させていただきます。  まず、カウンセラーの拡充について再質問させていただきます。  現在、中学校に設置されているカウンセラーで小学校の学校関係者にも対応されて、実際小学校の児童も相談を受けているということでございましたけども、今教育長のカウンセラーに対する成果のお答えの中にもありましたとおり、問題を抱える生徒を出さない予防的な発想こそが大切だと私自身も考えております。その観点からするならば、中学校に行く前の小学校の段階でいじめや不登校の兆しがあるのなら、予防策として当然小学校にまずカウンセラーを設置しようというのが自然の発想ではないでしょうか。中学校には既に3校設置され、小学校に一つも設置されていないという状況は不自然だと思うわけでありますけども、その答えをお願いいたします。  それから、国や地域を超えての学校交流についてでございますけども、教育長から今コミュニケーションを図っていこうとする意欲や態度を育てることは、これからの教育の中心課題となるべきだという御答弁をいただいたことで、私の質問の真意はくみ取っていただいたと満足してるわけでありますけども、ただ1点だけ、交流というもののとらえ方で確認させていただき、できれば御答弁いただきたいと思います。  ALTやゲストティーチャーの活用、そしてインターネット等の情報発信、また諸外国及び国内の子供たちとの交流の取り組みも含めて、どうか自己満足で一方的な交流で終わらないようにお願いしたいと思うわけであります。ややもすると、ないものねだりで、農村部の学校に交流だといって思い切り大自然の中で遊んで帰った割には、一度もその農村部の子供たちを自分たちの学校に招待していないということがありがちです。こういう単発的な交流では心が通うつながりは生まれません。  交流という言葉を辞書で引きますと、「互いに行き交い、入り交じること」という定義がございます。こういった観点で確認いたしますけれども、国内でも結構と思いますが、姉妹校という発想で、地域を超えて、じっくりと学校間で本来の交流ができるような支援体制はいつでもあると受けとめてよいのでしょうか。  以上、よろしくお願いいたします。 73: ◯議長(北田 織君) 河鍋教育長。 74: ◯教育長(河鍋好一君)〔登壇〕 再質問にお答えさしていただきます。  まず、小学校にスクールカウンセラーをもう予防的に早く置いたらどうかという温かい御指摘であったと思っております。子供たちの発達段階から申しますと、12歳ぐらいになると青年前期になります。自分の悩みを、例えば先生や親には言わないようになってくる。自分の弱みというような物はなかなか先生や親に言わないようになります。ただし、12歳ごろまでの児童期は、悩みを持ったら、発達段階からすると、何でも先生や親に自分の嫌なことですかね、自分の欠点になることでも相談していくという発達段階があるわけでございます。ところが、中学校になるとそれさえ言わなくなって、自分の殻に閉じこもって、登校拒否になったり、あるいはいらいらとなって他の者に爆発的にキレたりする発達的特性を有しております。そういう意味で、中学校は悩みを先生や自分と利害関係にある者には打ち明けないけれども、そういう第三者的な人にあると何でも、自分の恥でも打ち明けられるという、そういう青年前期の特有の特性を有してまいります。  そういう意味で、中学校にカウンセラーを置くことによって悩み等を積極的に打ち明け、そして望ましい人格的発達を遂げていくような状況になってきております。しかし、小学校にはどうかという今御指摘でございましたけれども、現在親が多忙であったり、あるいは先生がいろんな形で追い回されて、じっくり相談を受けない状況がなきにしもあらずということはあります。しかし、現在のところ、子供たちの発達段階からして、スクールカウンセラーをすぐ入れなければいけないという状況ではないんではないかというふうに考えております。  しかし、御指摘のあったように、先ほども申しましたように、今後学校の状況なり、あるいは保護者の状況等を十分くみ取りながら、積極的に進められる必要があるならば進めていきたいというふうに考えておるところです。  2番目の国際交流あるいは他地域との交流で、交流の意味をしっかり踏まえて、積極的に交流を図っていったらどうかという御指摘でございました。  岩切議員がおっしゃるように、交流の意味は、自分の立場、相手の立場ともに尊重しながら、互いに行き来をしながら、互いに高まっていくことを基本としております。十分今後そういう方向で、交流を進めます場合は、ともによさを認め合いながら、ともに高まっていく交流を目指していきたいというふうに考えているところです。 75: ◯議長(北田 織君) 7番、岩切幹嘉議員。 76: ◯7番(岩切幹嘉君)〔起立〕 7番、公明党の岩切幹嘉でございます。  御答弁いただくには及ばないと思いますけども、現状的に小学校のカウンセラーっていうのがちょっと難しい状況、必要性も含めてという御答弁いただきましたけども、その必要性のとらえ方っていうのは人それぞれで違うものじゃないかと思います。私自身は、やはりそういう保護者からの御意見を伺ったときに、必要性、これは絶対必要だというふうに受けとめておりますし、ぜひともそこのをところをまた具体的に話し合って、検討していただいて、一日も早く学校にカウンセラーの設置が実現できることを望むものでございます。  それから、学校間の交流に関しましても、ぜひとも長続きできる、本当に長いスパンで、1年、2年というスパンで、じっくりと教育の中で交流を受け入れていただいて、心が通う教育というものを実現していただけるような、そういう教育体制をとっていただきたいということで、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 77: ◯議長(北田 織君) 22番、村山正美議員。 78: ◯22番(村山正美君)〔登壇〕 22番、日本共産党の村山正美です。  私は、井上新市長の市政執行の問題として、地方自治を取り巻く今日の状況と施政方針について質問します。  地方自治を取り巻く今日の状況は、国庫補助や通達、人事による国の支配と介入で、本来の地方自治の精神がゆがめられています。そして、このゆがみはさらに強化されようとしています。  まず第1に、施政方針が本年度末には総額175兆9,000億円に達すると指摘している地方自治体の借入金の残高の問題です。  施政方針は、この原因を我が国経済の低迷等による税収減、景気対策としての公共事業の追加、減税の実施で借入金が急増したとしています。これまでとは違い、公共事業を借入金の残高の要因の一つと明確にしたことは、認識の一定の前進と評価されるものですが、私はこの認識ではまだ不十分だと考えます。ことし3月の一般質問でも、財政問題を論じた際に明らかにしたように、1990年度には67兆円だった全自治体の借金は、昨年12月の段階で約100兆円も増加し、その後の景気対策と称する公共事業の追加で、施政方針が指摘するように、今年度末には約176兆円にもなろうとしています。  90年代に入って、全自治体の公共投資の累積が借入金残高の増嵩とほぼ匹敵していますので、公共事業の拡大が借金を増加させ、財政危機をつくり出してきたことは明瞭です。地方自治体の急激な借入金の増加は、630兆円の公共投資基本計画の対米公約と大企業ゼネコン奉仕の政府が地方単独事業を奨励し、その地方単独事業を全額借金で賄うことを認め、その借入金の一定割合を地方交付税で穴埋めする制度をつくってからです。今日の地方財政の危機がそれぞれの自治体の責任であると同時に、必要以上の公共事業に自治体を駆り立ててきた政府の責任です。  ところが、施政方針は財政状況について、本市においても市債残高が増嵩するなど、極めて厳しい状況とし、「このような状況の中で、少子・高齢化社会に向けた総合的な地域福祉施策や生活関連社会資本の整備等の重要政策課題にかかわる財政需要がますます増大するものと見込まれます」と述べ、このために引き続き行政改革に取り組み、事業の検証、見直しを行い、経費全般について節減、合理化を図るとしています。必要以上の公共事業に地方を駆り立ててきた政府が、行政改革という名で住民サービスの切り捨てを地方に強制してきました。さらに、政府はこの方針を強化し、引き続き地方に公共事業を行わせるために、行政改革を97年11月14日の自治事務次官通達で地方に強制しました。今日春日市で実施されている行政改革は、この事務次官通達と、昨年8月の行政局長名の通達の具体化です。施政方針では、この認識が欠落しています。  今日地方に求められるのは、住民の安全と健康及び福祉の保持との地方自治の本来の目的に立ち返る行政運営だと考えます。住民サービス切り捨てでなく、公共事業の抑制でこそ財政危機の克服を実現すべきだと考えますが、市長の見解をお聞かせください。  次に、施政方針が地方分権の推進や規制緩和などの新たな流れにより、地域の自己決定と自己責任が求められており、地方自治は今大きな転換期にあることは言うまでもありませんとしている地方分権に対する認識の問題について質問します。  そもそも地方分権の要求は、地方自治体やそこに住む住民からわき出したものではありません。1989年12月の第2次行政改革審議会答申、1991年1月の第3次行政改革審議会第1次答申で出てきたものです。これらに共通するのは、国の仕事は外交や防衛などを重点にスリム化する、仕事は地方にできるだけ実施させるとの立場での行政改革の一環としてのものです。地方からの要求は、1割自治とか3割自治の言葉にあらわされる自主財源の乏しさに対し、自主財源の拡大、財源移譲を求めるものでした。また、地方交付税や補助金等の財源を利用、機関委任事務を口実にした干渉、通達による自治体の拘束などの国の地方への干渉、介入の排除です。  ところが、国会の会期制の原則を踏みにじって会期を延長し、政府が今国会で成立させようとしている地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案、いわゆる地方分権一括法案の実体は地方統制法です。機関委任事務は廃止後、「原則として地方の自治事務とする」となっていましたが、法案では機関委任事務の4割が職務執行命令制度により国の代執行が可能な法定受託事務とされ、国の関与が保障されています。さらに、従来機関委任事務にしかなかった国の関与、代執行が自治事務にまで拡大されています。また、自治体を縛ってきた助言、勧告などの通達や予算編成に関与してきた内簡、連絡文書の制度もそのまま残されています。  分権一括法には、米軍用地特別措置法の改悪も含まれています。現行制度では、土地収用法の準用で国民の財産権の不当な侵害を防いできましたが、改悪案では土地の使用や収用に関する知事や市町村長の土地調査等への署名押印を国の直接事務として、収用委員会の権限を総理大臣が行う制度をつくり、国民の財産を否定し、米軍基地をどこにでも自由に拡大できるようにしています。  分権一括法には市町村合併特例法の改正も含まれています。合併の直接請求が行われた自治体に、合併協議会の設置についての議会への付議を義務づけています。地方議員に対しては、合併で議員共済年金支給資格を喪失する議員の年金受給資格を保障するとともに、合併から5年間保障していた合併前の普通交付税の全額保障を10年間に延長しています。  以上述べてきたとおり、分権一括法は、アメリカ言いなり、大企業奉仕の自民党流の政治を強力に推進するための地方統制法でしかありません。このような分権一括法の強行成立が図られようとしているもとで、市の将来を見詰めた責任ある政治を掲げられる市長ならば、この悪法の成立に反対する意思を表明され、成立阻止のために行動なさるべきだと考えますが、市長の見解をお聞かせください。  また、仮にこの法案が成立した場合、地方自治と春日市を、そして春日市民の生活を守るためにどのような政治行動をなさるのでしょうか、お聞かせください。  次に、ガイドライン問題です。  アメリカは、従来のならず者国家制裁という勝手な論理をさらに拡大し、新戦略概念という新しい軍事方針、戦略方針で行動しています。これは、地域危機に先制攻撃を行うもので、その地域危機とは民族的・宗教的抗争、領土紛争、不適切な改革努力やその失敗、人権侵害、国家の解体などの内政問題です。この新戦略概念での軍事行動がユーゴへの空爆であり、コソボへの地上軍の投入です。  この新戦略概念は、ヨーロッパだけでなく全地球的規模で展開されています。この戦略概念をアジアで実行するためにつくられたのが日米防衛協力に関するガイドラインです。1994年から95年の北朝鮮の核疑惑を理由に、アメリカは北朝鮮への先制攻撃、軍事行動を計画しましたが、日本にこれを支援する体制がなかったため、カーター元大統領を派遣し、軍事行動を中止しました。周辺事態法などガイドライン関連法が成立するまで明らかにならなかった問題が明らかになりつつあります。  先日の新聞報道によると、北朝鮮の核疑惑の際、米軍が日本政府に要求した支援は、輸送、施設提供、補給を中心に、空港、港湾の使用や艦船、航空機の修理、医療、米避難民の支援、基地警備、給食の提供など1,059項目にも上り、福岡空港の施設使用と24時間通関体制と博多港の施設使用が含まれています。福岡空港と博多港が存在する福岡市に最も近い自衛隊の基地が存在するのが春日市ですから、当然春日市にも支援要請が行われることは確実ではないでしょうか。  現代の戦争において、前方と後方の区別がないことは常識です。また、後方支援も敵対国から見れば攻撃の対象になることは国際法でも明らかですし、米軍の戦争マニュアルでも明らかです。ましてや、春日市は西日本で最も重要な通信基地を抱えている自治体です。米軍の軍事行動、先制攻撃に協力することと、住民の安全を守る地方自治の目的とは真っ向から対立するものです。ガイドライン法の発動の事態になったとき、市長は市民の安全を守るために協力をきっぱりと拒否すべきだと考えますが、いかがでしょうか。どう対処されるのかお聞かせください。  次に、日の丸、君が代の問題です。  日の丸、君が代は、第二次世界大戦で侵略国であった日本で国民を戦争に駆り立てていったシンボルであり、これを国旗や国歌とすることには断固反対です。国旗、国歌が法制化されていないもとでの政府と文部省の日の丸、君が代の国旗、国歌としての扱いが広島での校長の自殺事件を起こしたもとで、日本共産党は第1に国旗、国歌はどうあるべきか国民的討論を起こし、国民的合意を実現する、第2にこの問題を国民に押しつけない、ましてや教育現場に押しつけない、公式に決定しても押しつけないとの立場に立った国民的討論を呼びかけ、新聞「赤旗」の号外を全国の全世帯に配布する方針を決定し、5月末で全国の全世帯の9割に当たる4,144万枚を配布し、国民的討論を呼びかけています。  かなり前の話ですが、この問題を一般質問で私が取り上げたとき、当時の春日市の助役も日本に法制化された国旗、国歌がないことを知りませんでした。今回の我が党の活動で、日の丸、君が代が国旗でも国歌でもないことを初めて知った多数の国民がおられます。法治国家である日本の真実を教えるべき教育の場で、法的根拠もなしに、日の丸を国旗、君が代を国歌と教えてきた教育委員会の責任は、真実を教えるとの教育の本来のあり方に照らして重大な過ちで、その責任は問われるべきですが、今回の質問は新市長の施政方針に限っての質問ですから、そのことは問いません。  市長は施政方針で、「行政の主役は市民であるとともに、施策の中心は市民がまんなかでなければならないと強く確信したところであります」と述べられています。現在、国会では会期延長が行われ、日の丸、君が代が国旗、国歌として法制化されようとしています。日の丸、君が代は天皇が中心、国家が中心の思想です。市長の市民がまんなかとは相反することだと考えますが、市長の見解をお聞かせください。  以上で第1回目の質問を終わります。 79: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 80: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 村山議員の御質問にお答えいたします。  現下の地方財政は、バブル崩壊後の地方税や地方交付税の原資となる国税収入の低迷、数次にわたる景気対策のための地方債の増発等により、地方財政の借入金残高は平成11年度末には約175兆9,000億円に達する見込みとなっております。また、個々の地方公共団体の財政状況についても、国との連携による公共事業の追加や、減税等により公債費の義務的経費の増嵩等で厳しい状況にあります。  本市は、地方単独事業については市民生活関連の事業を重点的に、下水道整備事業、市庁舎等の建設を行い、また地域総合整備事業債の対象事業でありますいきいきプラザ、ふれあい文化センター、公園整備事業等を実施してきたところでございます。しかしながら、国の景気対策の一環として実施された過去5年間の減税影響額は、調定ベースで約41億3,100万円程度の影響を受け、この財源対策として起債の発行を余儀なくされたところでございます。  今後の行政ニーズとしては、介護保険の導入を初めとする少子・高齢化の進展に伴う総合的な地域福祉施策の充実、生活関連社会資本の整備等の主要政策課題に対処していく必要があり、地方公共団体が担うべき役割とその財政需要はますます増大するものと見込まれています。このためには、国の社会経済情勢を把握しながら、常に行財政運営の効率化と住民福祉の向上の両立を図る努力が必要であります。公共事業を含む行政需要のあり方については、長期的な見通しのもとに、総合的かつ長期的な計画、これに基づく中・短期的な計画を策定し、行政需要に適用していく必要がございます。今後の財政運営については、健全財政を維持しながら、最小の経費で最大の効果を上げるという地方財政運営の基本原則に立ち返り、さまざまな行政サービスの提供を通じて、住民福祉の向上確保を図る考えでございます。  次に、地方分権についてであります。  議員御指摘のとおり、国の関与につきましては、従来の包括的な指揮監督権が廃止され、事務区分ごとの規定により必要最小限のものが定められることとなりました。しかしながら、勧告、是正等の仕組み及び係争処理等の仕組みに関連して国の関与が保障され、地方分権で自己決定、自己責任と言いながら、地方を縛ることになるのではないかと自治体間でも一部で懸念されるところであります。  しかしながら、地方分権一括法案につきましては、国と地方の役割分担を明確にしながら、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体にゆだねることを基本としています。また、私たちの地域のことは私自身で物事を決めていく仕組みが必要であると認識いたしております。  ゆとりや豊かさを実感できる暮らしやすい春日市をつくっていくためには、まさに地方分権の目指す考えを柱として、創意工夫と責任をもって、地域の実情に合った行政を進めていくことが大切であると考えております。  次に、執行姿勢の中の、ガイドライン法への対応についての御質問にお答えいたします。  第142回国会に提出され、継続審議となっていた新しい日米防衛協力のための指針、いわゆるガイドライン関連法は、本年5月24日国会において賛成多数により可決されました。この関連法は、周辺事態法、改定日米物品役務相互提携協定、改正自衛隊法の3法であります。中でも周辺事態法は、第9条において、周辺事態に際して自治体や民間に必要な協力を求めることができるとしており、自治体にとっても今までに経験したことのない対応を求められることが予想されます。  政府が示したその内容は11項目に及んでおりますが、本市に関係してくると思われる項目は、建物、設備などの安全を確保するための許認可、輸送に関する協力、給水、物品施設の貸与等が考えられます。現在のところ、周辺事態におけるより具体的な内容や、本市にどのような協力が求められるのかについてははっきりしてないところであります。  私も、市民の安全と市民生活に支障のないことを第一義として取り組みたいと考えております。法が制定された以上は遵守しなければなりませんが、今後の対応につきましては全国基地協議会及び防衛施設周辺整備全国協議会等と緊密な連絡や情報交換を行いながら、市民生活に支障のないよう取り組んでまいりたいと考えております。  次に、国旗及び国歌に関する法律案における思想と、市長の市民がまんなかという政治倫理についてであります。  御承知のとおり、政府は去る6月11日に国旗及び国歌に関する法律案を国会に提出いたしました。国旗を日章旗とし、国歌を君が代とするもので、政府の統一見解によりますと、慣行により国民の間に広く定着していることを踏まえ、21世紀を迎えるのを一つの契機として成文法にその根拠を明確に規定するためとしております。また、法制化に当たっても、何ら強制したり、尊重義務を課したりするものではないと述べるとともに、君が代の「君」とは、日本国憲法のもとでは日本国及び日本国民統合の象徴である天皇と解釈するのが適当と考えるとしております。  この法律案は、現在国会で審議中でもありますし、この法律案の是非について見解を述べることは差し控えさせていただきます。  また、国旗及び国歌の法制化が、天皇が中心、国家が中心という思想につながるのではないかということにつきましては、それぞれお考えがあろうかと思います。したがいまして、私は「市民がまんなか」という住民自治を念頭に置いた私の市政運営における基本的な考え方と、国と地方公共団体との関係について、私の考え方をお答えいたします。  私は、地方自治とは一定の地域を基礎とする独立した団体が、その事務を住民の意思に基づいて処理することだと考えております。また、今日の地方自治においては、住民自治の積極的な推進が重要であると認識いたしております。  私が「市民がまんなか」と申し上げましたのは、市政を担当する者として、市民が主役であることを常に念頭に置いて市政運営に当たるべきだという私の信念を表明したものであります。そのためには、積極的に市民に情報を提供し、市民の声に真摯に耳を傾けることから始めるべきだと考えております。その結果、市民一人一人の自治意識が高まり、市民参加型の市政が実現できるものと確信いたしております。  国と地方公共団体との関係につきましては、法治主義のもとに互いに尊重し合い、適切で高度な協力関係を確立することが重要であると考えております。  御質問の国旗・国歌法が制定された場合、国からの地方公共団体への要請について、具体的にどのようなものが想定されるかにつきましては、いまだ明らかではないように思います。したがいまして、それらへの対応につきましては、申し上げましたように、法治主義の原則や地方自治体の自治権、国と地方公共団体との関係を十分念頭に置いて、適切に対処していきたいと考えております。  以上でございます。 81: ◯議長(北田 織君) 22番、村山正美議員。 82: ◯22番(村山正美君)〔起立〕 22番、日本共産党の村山正美です。再質問を行います。  市長が掲げられた選挙公約は、1975年、昭和50年の選挙で日本共産党が春日市に初議席を獲得して以来、市政のあるべき姿として要求してきたものと多くの点で合致するものです。市長の公約をぜひ実現してほしい、この思いから一般質問を行いました。  この市長の公約を実現するためには、自民党流のアメリカ言いなり、大企業奉仕の政治のもとで、第1回目の質問で明らかにしたように、地方自治体が国の政策の下請機関化され、ますます国の統制が強化されようとしている今日、「市民がまんなか」の言葉に表現されるような市民生活優先の政治実現には、必要なら国と対峙する、この決意が必要です。ところが、市長の答弁からは、残念ながらこの決意が伝わってきません。その根底には、市長の選挙公約に対する認識の問題があるのではないでしょうか。選挙公約は、市長であれ議員であれ、その実現のために全力を傾注すべき大事なものです。しかし、議員の公約は、その公約の必要性の認識が議会の多数になるまでなかなか実現しないものです。例えば、財政問題で、私は春日市が牛乳給食への補助金の打ち切りや敬老祝い金の支給年齢の引き上げが行われ、ため込みが始まった80年代に、この施策は国が地方自治体に必要以上の公共事業を行わせるため、国の政策に無批判に迎合することは将来の春日市に禍根を残すとして反対してきました。しかし、この指摘を無視し、国の政策に迎合する市政運営が行われてきたため、今日の事態を迎えています。  財政問題に関する認識が議会の多数になってきたのは、やっと前期の議会からです。ところが、市長は違います。議会の多数を獲得しなければ首班を握れない議員内閣制でなく、住民から直接選出される大統領制で、議会に比べ圧倒的権力を持っています。市長が実施すると決断しさえすれば、違法でない限り実現は可能です。  昨日来の中学校の完全給食の問題では、選挙公約の「実現」がなぜ「実施の是非を含めて検討」になったのか明確ではありません。先ほどの前田議員への質問に答えられ、完全給食実現とは言っていない、討論会などを通してそうだというふうに言われ、この要望は行政が取り上げるべきもので、賛否両論があるので論議していくというふうに言われましたが、選挙公報はこう書いています。「給食について考える審議会を設け、中学校給食の実現を目指します」。全世帯に配られたこの公報の文章を素直に読めば、自校方式か、あるいはセンター方式か、そういうあり方について審議をするための審議会が設けられ、そしていずれにしろ中学校給食の実現はされるというふうに読むのが素直な読み方だと私は思います。  また、選挙時点では、相手候補も中学校の完全給食の実現という公約をなさっています。市長選挙の有効投票の100%がこのことに賛意を示したことになります。また、これは投票総数の97.43%に当たります。当日の有権者の55.28%に当たります。これだけの市民の期待をどう受けとめておられますか。公約に関する認識、これについてお答えいただくとともに、「実施」から「是非を含めた検討」に変わったのは教育委員会からの反対があったからでしょうか、この点についてお答えください。 83: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 84: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 お答えいたします。  地方自治とは、市民の総意に基づいて、自己決定、自己責任により主体的に運営されるべきものと考えております。しかし、その自治権も、それ自身地方自治体に固有なものではなく、国の民主的な体制として、憲法において制度的に保障されたものと言えます。  これらの点から国と地方公共団体との関係を考えますと、やはりお互いに尊重し合い、適切な協力関係を築いていくことが大切だと考えております。もちろん協力関係には、地方分権の流れを見てもわかるように、国が地方自治を尊重すべきことや、地方が国に対して自治権を主張することも当然含まれているものと考えております。  次に、執行姿勢について、選挙公約をどう考えるか、市民の期待をどう受けとめているのか、「実施」が「是非を含めて検討」に変わったのは教育委員会の反対によるのかという御質問でございます。  まず、選挙公約をどう考えているのかとのことですが、選挙公約とは、選挙民に対し、ある政策を明らかにし、その政策の実現に向けて最大限の努力をすべきものであり、道義的に責任を課せられているものと理解いたしております。  次に、中学校給食の実現に対する市民の期待をどう受けとめるかということであります。  私の公約に対する市民の実現への期待はまことに大きなものがあると思慮いたしております。したがって、この市民の期待する公約の実現には最大の努力を惜しんではならないものであると考えております。  次に、「実施」から「是非も含めて検討」に変わったのは教育委員会の反対によるものかとの御質問ですが、私は選挙期間中に、市民の要望にこたえ、審議会等の意見を聞いて実現を目指したいということを訴えてきたところであり、私自身の考えによるものであります。  そこで、具体的にこの件につきましては、私は今回の選挙で多くの市民の皆様の声を聞いてまいりました。その中に、この件につきまして、いろんな理由で中学校の給食を要望される方々の御意見も伺いました。また同時に、この件については、弁当が親子のきずなを結ぶ手段であるから、ぜひ弁当にしてほしいという声も聞いてまいりました。  そこで、私が選挙前、また選挙期間中に公開討論会や各種の会合でこの件について訴えてきたことは、中学校給食については賛否両論を含め、さまざまな御意見があります。また、毎日の生活の中で、子供たちが必ずしも朝食をとらずに登校している、このことが発育段階にある子供の栄養バランスに大きな影響を与えているという不安の声も聞いてまいりました。  そこで、中学校給食だけでなく、まず子供たちの正しい食生活、健康という観点で、幅広い角度から協議できる審議会のような場をぜひ設定し、各界各層の御意見を拝聴したい、その中で学校給食がぜひ必要だということであれば、勇気を持って実現したいということを申し述べてまいったわけでございます。ですから、このことについては、施政方針で述べましたこととその気持ちはいささかも変わっておりません。  先ほど申しましたように、そのことが突然昨日の一般質問で、中学校の完全給食の実現が先にありきというふうに受けとめられており、実は私自身が当惑をいたしております。どうか私がこれまでいろんな会合で述べてまいりましたことをぜひ御確認をいただきたいというふうに思っております。  以上でございます。 85: ◯議長(北田 織君) 22番、村山正美議員。 86: ◯22番(村山正美君)〔起立〕 最後の質問をさせていただきます。22番、村山です。
     今の中学校給食の問題ですが、突然実現を目指すと受け取られてという市長のお話ですが、先ほど紹介したように、選挙公報ではこんなに書いてるんですよね。「給食について考える審議会を設ける」と、「中学給食の実現を目指します」と。給食について考える審議会を設け、実施の是非を論議しますとは書いてないんですね。文章には、明らかに実現を目指しますと、こう書いとって、今さらそういう言い方はないのではないかなというふうに思います。  ただ、この問題については、いかに成長期の子供たちにとって給食が大事なものであるか、また今日の社会情勢、そういった中でいかに重要性があるか、この問題を論じていかなければ、これ以上のお答えはこの場では出ないと思いますので、後日に回しておきたいと思います。  国と地方との関係で、今日地方自治そのものがますますゆがめられようとしている事態のもとで、市長自身が掲げられた公約を実現する上で国と衝突しなければならない事態、当然起こってこようと思います。私自身、議員としてこの議場で相対峙して論議をする市長は、井上市長で3人目でありますが、亀谷市長の時代、当然労働者に保障されるべき団体行動権を奪う代償として設けられた人事院勧告、この方法をゆがめて、地方に完全実施をやるなという指導がなされたとき、当時の市長は、労使の約束に基づいて完全実施の議案を敢然と出されました。残念ながらこの議案は、当時一たん付託を受けていた総務委員会で可決されましたが、その直後からの中央からの激しい政治的圧力で、採決のやり直しというかってない事態を迎えて、実現には至りませんでした。しかし、当時の市長の勇気ある行動というのは、今でもはっきりと思い出します。  また、白水前市長は、今この庁舎が建っている土地、クローバープラザなどが建っている当時の国の留保地、この利用をめぐって大型ヘリポートがつくられるのではないかという疑念が持たれたとき、「そういうものをつくられれば市民生活の安全が守れない。私自身そういうものについては先頭に立って反対する」という強い決意を述べられたこともあります。  今後、掲げられてる公約を実現せられる過程の中で、不当にも国が介入をしてくるようなことがあった場合、毅然として地方自治の精神、住民こそ主人公、この立場で市政運営に当たっていただく、この決意をもう一度お聞かせいただきたい、このように思います。 87: ◯議長(北田 織君) 井上市長。 88: ◯市長(井上澄和君)〔登壇〕 お答えいたします。  ただいま先人のいろんな御苦労についての貴重なお話を聞かしていただきました。まさに、やるべきときには敢然として物を明確に申し述べていかねばならない、そういう事態もこれからひょっとして来るかもわかりませんけども、そのときには自分の考え、またあくまでも市民が中心、そういう政策を中心に掲げながら、それらに対応してまいりたいというふうに考えております。 89: ◯議長(北田 織君) 以上で今期定例会における一般質問の通告議員の質問はすべて終了いたしました。  これをもちまして一般質問を終結いたします。  以上で本日の日程はすべて終了いたしました。  次の会議は、6月30日の最終日において議案の表決となっております。  本日はこれにて散会いたします。                ──── ― ──── ― ────                 散会 午後2時31分...